「何もしない贅沢」ストレスから解放される湯治旅の魅力。1200年の歴史をもつ肘折温泉、山形の新鮮な食材を楽しめる期間限定の朝市も
◆日頃の疲れに一杯、人と人の心と盃が触れ合う場所 お腹を満たしてのんびり、お風呂に浸かったりしたあとは、少し歩いてお酒を嗜むのも良い。旧肘折郵便局の向かい、バス停近くの商店、カネヤマ商店さんの角打ちでは、お風呂上がりの一杯を楽しむことができる。 日本酒の3種類飲み比べは700円とリーズナブル。地酒を各種取り揃えており、その季節やお客さんの好みに合わせたお酒をチョイスしてくれる。季節や日によって異なる、豆皿サイズのおつまみも楽しめるのがありがたい。どれも地元の素材を使ったものばかりで美味しく、お酒がすすむ。筆者おすすめは、さばね屋さんの筋子の酒粕漬け(350円)。商店の一角を利用しているため、お客さん同士の距離も近い。地元の方や常連の方など様々な人が利用している。そのため、一緒にお酒を酌み交わせば、地元の面白い話が聞けたり、気の合うお隣さんと話が弾んだりと、一期一会を楽しむことのできる場だ。ただし、お風呂上がりはお酒も回りやすいため、飲み過ぎにはご注意を。 温泉は「地球の羊水」と形容されることもあるほど、人々を癒す力を持つ場所だ。雄大な自然と最高の掛け流し温泉、美味しいものに人の縁。ここ肘折温泉にはそんな癒しの条件がひととおり揃っている。ひとりでも、友人とでも、夫婦でも。静寂に身を任せ、日頃のストレスから解放される自分だけの「湯治旅」をゆったり楽しんでみてはいかがだろう。
和田愛理
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