涼しくなってきたのでお風呂の温度を40度から42度に。妻から「ガス代が高くなる」と言われましたが、2度上げたくらいで電気代が変わるのでしょうか?
涼しい季節に、お風呂の温度を少し上げたくなる気持ちはよく分かります。しかし、ほんの2度温度を上げただけでも「ガス代が高くなるのでは?」と気になる方も多いのではないでしょうか。 そこで本記事では、実際に40度から42度に設定温度を変えた場合のガス代の変動や、その影響を抑えながら快適に入浴する方法について解説します。少しの工夫で家計にやさしい節約ができるポイントもご紹介するので、最後までぜひお読みください。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
お風呂の温度を2度上げるとガス代はどれくらい増えるのか?
お風呂の温度を40度から42度に上げると、少なからずガス代が増加しますが、その影響はどの程度なのでしょうか。 東京ガス株式会社の一般契約料金B表によると、都市ガス1立方メートル(発熱量1万750キロカロリー)あたりの2024年12月検針分のガス代は163.07円です。1リットルの水を1度上昇させるのに必要なガス代は、「1立方メートル当たりのガス代÷(発熱量×発熱効率)」で求められます。 これらをもとに発熱効率を80%と仮定して計算すると、「163.07÷1万750÷0.8 = 0.019」となり、1リットルの水を1度上昇させるのに必要なガス代は約0.019円となります。 お風呂に使うお湯の量を200リットルと仮定した場合、温度を2度上げると「0.019×200×2=7.6」となり、1回の入浴につき約7.6円上昇する計算になります。「たった7.6円」と思うかもしれませんが、毎日入浴するご家庭では1ヶ月で約228円の増加になります。これを年間で考えると2736円となり、大きな金額と感じる人もいるでしょう。 特に冬場は冷え込むため、設定温度を保つためのエネルギー消費が増え、ガス代がさらに上がる傾向があります。そのため、日頃の使い方を工夫することで、入浴の快適さと家計の節約を両立させることが可能です。
ガス代の影響を左右する要因
ガス代にどれだけ影響が出るかは、さまざまな要因によって決まります。浴槽にためるお湯の量が多いほど、温度を上げるために必要なエネルギーも多くなるため、その分ガス代が高くなります。また、外気温も影響する重要な要素です。外気温が下がる冬季は、浴室の温度が下がりやすく、お湯が冷めやすくなるため、ガス代がさらに上がりやすくなります。 さらに、追いだきを頻繁に行う場合もガス代がかさむ原因になります。お風呂を再加熱する追いだきは、お湯を一定の温度に保つためにエネルギーを消費するため、追いだき回数が増えるほどガス代が上がります。入浴時間が長くなると、その分だけお湯の温度が下がりやすくなり、追加の加熱が必要になることも影響の一つです。 このように、ガス代は設定温度だけでなく、外気温や使用習慣といった複数の要因で変動するため、毎日の入浴方法を工夫することが節約につながります。