【白髪は治療する時代】再生医療から生まれた白髪注射。何を、どうやって注射する?その最先端の白髪の治療方法に迫る!「50代白髪調査隊がゆく! 白髪の悩みQ&A」
毛髪や色素を作る細胞が元気なうちに治療をスタート
ギリコ:白髪に悩んでいる人は私の周囲にもいっぱいいるので、こういう治療法があることを教えてあげようかなと思いますが、この治療ができないという人もいるのでしょうか? 廣瀬:特定のアレルギーを持っている方、自己免疫疾患を持つ方、妊娠中または授乳中の方、重篤な皮膚疾患を持つ方は、治療が適していない場合があります。まずは医師の診断が必要です。 ギリコ:治療によくない影響を及ぼすので、気をつけてほしいということはほかにありますか? 廣瀬:白髪の治療結果には、遺伝的要因やホルモンバランスが影響しますが、生活習慣も重要です。栄養バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠など、健康的な生活習慣を心がけることが大切です。特に、ストレスは髪の状態と密接にかかわっていて、過度なストレスは白髪や脱毛を悪化させることがあります。 医療で提供できるのは、原因に対して改善できる範囲内のことです。白髪や脱毛に関していえば、①栄養を与えて、②血流を改善し、③成長因子を与えること。ですから治療と並行して、生活習慣の改善を意識していただくことも重要ですね。 「こういう生活習慣は白髪や抜け毛に関係あります」と患者さんにはお話ししていますが、あとは本人がどこまで努力できるかということになります。 セトッチ:最初の診察で、「これは治療を行っても無理だな」と判断されるケースもあるのですか? 廣瀬:老化、加齢、病気などにより、髪を作る毛母細胞や、髪色を作るメラノサイトや、その元になる色素幹細胞などが完全に機能を失った場合です。こうした場合は、治療で改善するのはもう難しいですね。 セトッチ:それらの細胞にまだそうした機能が残っているのかは、診察で判断できるのでしょうか? それとも、やってみないとわからないのでしょうか? 廣瀬:そうですねぇ。やってみないとわからないこともありますが、「これはもう難しいな」と診察で判断できることもあります。例えば、ダーマスコープ(拡大鏡)で頭皮を見たときに、通常毛穴から2~4本の細い毛がひょろひょろっと出ているので、その状態でしたら可能性はあり、ある程度期待できるというふうに判断できます。 でも、完全に毛穴が閉まってしまっている状態だと「治療しても無理だろう」という判断になります。 ギリコ:毛穴が完全に閉じてしまったら、もうダメ…なんですね。そう考えると、白髪や薄毛などは気になり出したら、早めに治療するほうがよいということですよね。 廣瀬:頭皮は髪の毛を育てる畑のようなもの。あまりにも長く畑をほったらかしにしておくと、急に栄養を与えてもすぐに土壌を改善するのは難しいように、頭皮も改善するのが難しくなってしまいます。 ですから、頭皮の状態が悪化し始めたら、早めに治療を開始したほうがいいです。もし、「白髪」や「抜け毛」などが気になったら、お早めにいらしてくださいね。 セトッチ:先生のクリニックには、全国から患者さんがいらしていると聞きました。 廣瀬:はい。私たちのクリニックには、飛行機や新幹線を使って遠方から来る方もいます。毛髪再生だけでなく、肌の治療も含めたCPC-PRP®の治療としては、1カ月で150名くらい、年間1500~1800人くらいの患者さんがいらっしゃるので、これまでトータルで5000~6000人がこの治療を受けたということになります。 セトッチ:そんなにたくさんの方が受けているのですね。驚きました! 今日は詳しいお話をありがとうございました!
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