小児がんで失明した娘は4歳 「ショックすぎて眠れなかった」母は闘病生活を絵本に残す…娘へ『お母さんの宝物だよ。本当に大好きだよ』
■病と闘う妹 そして姉の思い
ある日、祖父母の自宅に、姉の蒼生(あおい)ちゃんの姿がありました。 【佳純ちゃんの祖母】「ブルー?蒼生ちゃんこれがいい?ミーハ(祖母)だってブルー好きだよ」 【姉・蒼生ちゃん】「なんで?ピンク色の方がかわいいんよな」 【佳純ちゃんの祖母】「そう?ミーハは佳純ちゃんの口塗ろう」 【姉・蒼生ちゃん】「蒼生ちゃんは蒼生ちゃんの口塗ろう」 おばあちゃんとお絵かきをする蒼生ちゃん。 【絵本から引用】「妹の病気が分かった日から、お姉ちゃんはおじいちゃんとおばあちゃんの家に1人であずけられることになったのです。でもお姉ちゃんは寂しくなり、えんえん泣きました」 この日は1週間ぶりに、お母さんが少しだけ会いに来てくれました。 【母・絢子さん】「ただいま!蒼生ちゃん」 【姉・蒼生ちゃん】「えー!」 階段を駆け降りて来て、すぐさまお母さんに抱き着きます。 【母・絢子さん】「蒼生ちゃん久しぶり!暑かった~。久しぶり!大丈夫?」 【姉・蒼生ちゃん】「うん…」 泣き出す蒼生ちゃん。 【母・絢子さん】「泣かないでよ…すぐ帰ってくるやん。佳純ちゃんに会いたいから?」 【姉・蒼生ちゃん】「うん」 【母・絢子さん】「ちゃんとお利口さんに待っとけた?我慢させてごめんな」
【絵本から引用】「さびしかったよね。よくがんばったね。お母さんは頭をなでてくれました。それでもお姉ちゃんは悲しくなりました。妹とも一緒に遊びたいな…」
2023年9月。佳純ちゃんが最後の手術を終え、家族で病院へ迎えに行きました。 【絵本から引用】「病院からの帰り道、お姉ちゃんは『妹のお目目になるの!』と言いました」 【姉・蒼生ちゃん】「見て、このお花かわいい!」 【母・絢子さん】「あ、ほんまや。佳純ちゃん、お花やで」 【姉・蒼生ちゃん】「ここにお花があるよ。ピンク!ほら」 「噴水のところ行こう。こっち!」 3年もの間、手術や治療をがんばってきた佳純ちゃん。 病院での生活は終わり、これからは大好きな家族と一緒に暮らすことができます。
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