年収200万~300万円台でも「人生に後悔はない」が最多…調査で判明した"日本人らしい"プリミティヴな後悔
---------- 【アンケート調査の概要】 2024年9月27日~10月1日、プレジデントのメールマガジン購読者を対象に「人生でやりたいこと、やり残したこと」に関する調査を実施。1290人から回答を得た。全体、男女別、年代別、年収別、家族構成別で集計し、比較を行った。 ---------- 【図表】やってよかったこと ■勉強を頑張って後悔することはない 先輩世代や同世代が自分の生き方をどのように総括しているかを知ることで、後悔しない時間の使い方を学ぶことができる。編集部が実施したアンケートをもとに、人生の時間の使い方について考えてみよう。 まず全体の傾向を見てみると、今後「やりたいこと」の1位が「国内旅行」、2位が「海外旅行」と、旅行熱の高まりがすごい。「妻を旅行に連れて行きたい」「気ままに一人旅をしたい」といった自由回答が寄せられており、友人よりは家族と一緒に、あるいは一人旅をしたい傾向が見られる。 海外旅行では「まだ行ったことのない国に行きたい」との自由回答が多く、好奇心の高さがうかがえる。希望の行き先もアジアより南米やヨーロッパなど遠方が多い。 「やって後悔したこと」は「なし」が圧倒的に多い。生活情報誌「レタスクラブ」「オレンジページ」で編集長を歴任し、40~50 代の人々の暮らしを見つめてきた松田紀子さんは、「プレジデントのメルマガ読者は、自分から情報を取りにいく意欲やリテラシーがあるのでこのような結果になったのでは」と分析する。 「やってよかったこと」の1位は「結婚」だ。松田さんは、「チェコ出身の小説家であるフランツ・カフカは、『結婚とは、してもしなくても後悔するもの』という名言を残しています。だから若い世代には『後悔してもいいと思える相手と結婚するべき』とアドバイスしています」という。カフカも後悔前提と捉える結婚を「やってよかった」と答える人が多いのは、先述のとおりリテラシーの高さゆえだろうか。 「やらずに後悔したこと」の上位には、「資格取得・勉強」「投資」「起業」など、お金がらみの後悔がランクイン。自由回答には「英語を勉強すればよかった」「MBAを取得したかった」など、キャリアアップのための勉強を怠った後悔が多く寄せられた。「女が学をつけてもロクなことがないと父に言われ、大学進学できなかった」という自由回答もあり、その時代ならではの事情もあるようだ。