歯のインプラント手術中・手術後の痛みや腫れはどの程度? 合併症・リスクも教えて
インプラント手術後の注意点:日常生活での制限や受診のタイミング
編集部:インプラント手術後は、日常生活で何か制限がありますか? 島田先生:食事に関しては、術後しばらくの間、硬いものは反対側で噛むようにし、極力患部を刺激しないよう注意が必要です。 運動については、軽い散歩程度なら問題ありませんが、術後1週間ほどはジョギングやジムでのトレーニング、水泳などは控えていただくことをおすすめします。 編集部:仕事や日程の調整についてはどうでしょうか? 島田先生:仕事については、基本的に通常通り行っていただいて構いません。ただし、術後すぐに長期出張などの予定がある場合は、手術日のスケジュールを調整したほうがよいでしょう。 手術日の選択は、患者さんの生活リズムや予定を考慮して決めることが大切です。術後の経過観察や万が一の対応のため、手術後しばらくは通院しやすい日程を選ぶと良いと思います。 編集部:インプラント手術後、どのような症状があらわれたら速やかに歯科医院を受診すべきでしょうか? 島田先生:強い痛みや腫れが続く場合や症状が悪化した場合、術後に出血が止まらない場合は速やかに受診するようにしてください。これらに当てはまらない場合でも、少しでも不安に感じたときは躊躇せずに、早めに担当医に相談するようにしましょう。 編集部:最後に、読者へメッセージをお願いします。 島田先生:インプラント治療は長年の実績により安全性が確立されていますので、過度に恐れる必要はありません。ただし、一人ひとりでお口の中の状態は異なりますので、事前のカウンセリングや術後に担当医からしっかり説明を受けることが肝心です。 また、せっかく行ったインプラント治療が良い結果を得られるように、注意事項を遵守しましょう。皆さまが美味しく楽しい食生活を取り戻せることを心より願っています。不安なことがあれば、遠慮なくご相談ください。
編集部まとめ
インプラント手術における術後の腫れや痛み、合併症のリスクは、適切な術前の診断と術後管理により最小限に抑えられます。くわえて、患者さん自身も禁煙や体調管理、口腔衛生の維持など、歯科医の指示に従うことが良好な予後を得るうえでは重要です。 不安なこと、疑問に思うことなどは事前に担当医によく相談のうえ、安心・納得のうえで治療を進めていきましょう。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
【この記事の監修歯科医師】 島田 健一郎 先生(岐阜駅インプレ歯科) 愛知学院大学歯学部卒業。大手法人のインプラント担当、副理事長などを経たのち、岐阜駅インプレ歯科を開院。これまでに1万3000本以上(2024年8月時点)のインプラントの埋入実績を積み重ねているインプラント治療のスペシャリスト。現在は、これまで培ってきた症例経験を活かし、地域密着型の頼れるクリニックとして診療を行う。日本口腔インプラント学会、日本歯周病学会の各会員。厚生労働省歯科臨床研修指導医。
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