源田、不倫スキャンダルで「処分回避」でも幹部候補から“脱落危機” 「山川流FA移籍」と「二岡式復帰」の現実味
女性問題に甘かった球界
球界では過去、不倫で不問に付されたケースは枚挙にいとまない。巨人の原辰徳元監督に至っては女性問題に絡み、反社会的勢力に1億円を支払ったと12年に報じられても、15年まで監督を務めた。女性問題には甘いことが多かった。 一方で西武は05年の堤義明オーナーの逮捕・起訴や、07年の裏金問題の発覚を境に、コンプライアンス(法令順守)に厳格な方針を明確にしてきた。23年には知人女性に性的暴行したとして書類送検に至った山川穂高内野手(現ソフトバンク)に対して、当初の事実上の「無期限謹慎処分」から、不起訴後には「無期限出場停止処分」を科した。同年オフには年俸大幅ダウンの単年契約を提示し、FA移籍へといざなったとされる。 源田に対しても、契約期間中である26年いっぱいまでは動かないにしても、契約が切れれば時間差の“処分”を科すとの声が聞こえる。既に国内フリーエージェント(FA)権は保持している。順調なら今オフに海外FA権を取得する。 「球団にとっては長期契約中のスキャンダルで、想定外の事態に困惑していることでしょう。今の球界は女性や子どものファンに支えられているので、不倫は最も敬遠される問題の一つです。しかもコンプラ重視の球団ですから、何もしないというとはないとみています。今季と来季の源田の成績にもよるとはいえ、長期的に球団の判断に影響を与えるのは避けられません」(元パ・リーグ球団社長)
二岡氏は選手復帰かなわず
露骨にトレードなどは行わないにしても、昨オフの山川への対応のように、源田にも受け入れがたいオファーでFA権行使へといざなうというわけだ。 08年のシーズン中、不倫が発覚した巨人の二岡智宏内野手(現巨人コーチ)は、同年オフには選手会長ながら異例のトレードを言い渡され、日本ハムに移籍することになった。13年限りでの現役引退を経て16年にようやく2軍コーチとして巨人復帰を果たした。選手としての復帰はついにかなわなかった。 「源田のことを考えると、二岡に倣って本当は今季からでも環境を変えて出直した方がいい。ですが各球団、今季の編成は既に固まっています。源田としては来オフのFA市場で遊撃手の戦力として国内他球団に声をかけてもらえるよう力を維持するしかありません」 在京球団編成担当は、移籍で不倫問題をリセットすることを勧めつつ「本人に指導者への希望があるなら、現役を全うした後に移籍先、もしくは二岡のように古巣(西武)で目指せばいいのではないでしょうか」と提案した。