トイザらス「買わないのに行くの?」「営業妨害」ネット論争について本社を直撃。話題を集めた“公式見解”の舞台裏を明かす
店舗スタッフからは感謝の声も
――投稿に対して、どんな反響がありましたか? 宮田:他部署の人やお取引先様など、予想外にいろいろなところから「見ましたよ!」と声をかけていただきました。特に店舗のスタッフからの反響が大きく、「私たちの気持ちを代弁してくれてありがとう」と言ってもらえたことが嬉しかったです。 ――店舗のスタッフさんも、同じ気持ちなんですね。 宮田:現場のスタッフはみんな子ども好きなので、「遠慮せずにおもちゃに触って遊んで、どんどんお店に来てほしい」という思いが特に強いと思います。その日はお買い物をしないということであっても、お誕生日やクリスマスなどに買っていただければと思いますので、何回でもお店に来ていただきたいです。 ――実際に、お店で子どもがサンプルで遊ぶことで、トラブルが発生したりお店側に迷惑をかける事例はあるのですか? 宮田:正直、あまり聞いたことがないんです。私も店舗に行くことがあるのですが、お子さんたちは譲り合って遊んでくれていますし、知らない子同士でも自然に一緒に遊んだりしている様子が見られます。保護者の方がうまくお子さんを誘導したり、他のおもちゃに興味を持たせたりして、譲り合って遊べるよう見守ってくださっていると思います。
「触って、動かして、遊べる」実店舗ならではの良さ
――いつ頃から、おもちゃのサンプルを置くようになったのですか? 宮田:国内でトイザらスの1号店がオープンしたのが1991年なのですが、勤続年数の長い社員に確認した限りでは95年にはサンプルがあったという話なので、おそらく最初からあったのではないかと思います。 おもちゃは実際に触って遊んでみないと気に入るかどうかわからないので、なるべく触れて遊んでいただけるように店舗作りをしています。サンプルを置くテーブルも、お子さんに遊んでもらいやすいように配慮したり、下から2段目の棚はお子さんが触るのにちょうどいい高さなので、商品は置かずにサンプルで遊んでもらうために使ったりしています。 ――最近はECサイトでおもちゃを購入する人が増えていると思うのですが、実店舗の良さについてどう考えていますか? 宮田:今はメーカーさんの商品サイトが充実していて、YouTubeなどでもいろいろな方がレビューをされているので、おもちゃの情報がネットでたくさん得られると思います。でも、実際にお子さん自身が触ったり、動かしたりして遊んでみて初めてわかることもあるのかなと。「うちの子にはまだ早かったんだ」とか、「意外にキャラクターものが好きなんだな」といったお子さんの反応を見られるのは、ECでは再現できないところですね。 これは私の実体験でもあるのですが、特に子どもが小さい頃は、親が買ってあげたいものを選びがちなんですよね。また、「ほしいものないの?」と聞いても、はっきりとした答えが出ない子もいるのではないでしょうか。そういう時はぜひお店に来て、お子さんに自由にお店を探検してもらって、本当に好きなもの、興味があるものを発見していただきたいと思います。