ナダルがキャリア最後の舞台とも噂されるレーバーカップを欠場。「出場できないのが本当に残念です」<SMASH>
9月20日から3日間にわたって開催される男子テニス団体戦「レーバー・カップ」(ドイツ・ベルリン/ハードコート)は12日に大会公式X(@LaverCup)を更新し、出場を予定していた元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現154位)の欠場を正式に発表した。 【画像】ナダルがレーバーカップ欠場を発表したX画面 2017年に始まったレーバー・カップは、22年の同大会(イギリス・ロンドン)で現役を引退した元世界王者のロジャー・フェデラー氏(スイス/43歳)が、創設に携わったエキジビションマッチで、各6名で構成されたチームヨーロッパ(欧州選抜)とチームワールド(世界選抜)が対戦する団体戦。第1回から第4回まではチームヨーロッパが勝利していたが、一昨年のロンドン大会と昨年のバンクーバー大会は、いずれもチームワールドが勝利を挙げている。 ナダルは同大会に過去3度出場しており、初参戦となった17年(チェコ・プラハ)並びに19年大会(スイス・ジュネーブ)では、チームヨーロッパの優勝に大きく貢献した。だが多くのファンにとって印象深いのは、やはり最後にフェデラー氏とダブルスをプレーした22年大会だろう。 中でも試合後のセレモニーでのスピーチを終えてからも嗚咽が止まらないフェデラー氏と、ナダルがベンチで手をつなぎながら2人で一緒に号泣したシーンは、世界中に大きな感動を呼んだ。 あれから2年、38歳のナダルにも“来るべき時”が近付いている。すでに今季限りでの現役引退を示唆。そんな彼のキャリア最後の舞台が、今年のレーバー・カップになるのではないかとの噂が流れていたのだ。 まだ具体的な引退時期を明かしてはいないナダルだが、創設者として毎年会場へ駆けつけるフェデラー氏の目の前で花道を飾りたいという思いはあったかもしれない。ちなみに第1回からチームヨーロッパを率いてきた元世界王者のビヨン・ボルグ氏(スウェーデン/68歳)も今年の大会が最後だ。そのため、このほど大会公式Xを通じて伝えられたナダルのコメントには無念の思いが滲み出ている。 「来週ベルリンで開催されるレーバー・カップに出場できないことをお伝えしなければならないのは本当に残念です。この大会はチーム戦であり、チームヨーロッパを本当にサポートするためには、彼らにとって最善のことをする必要があります。ただ現時点では、チームが勝利を収めるのを手助けできる選手が他にもいます。 レーバー・カップでプレーしたことで、素晴らしい、感動的な思い出がたくさんあります。チームメイトや、キャプテンとしての最後の年を迎えるビヨンと一緒にいられることを本当に楽しみにしていました。チームヨーロッパの幸運を祈っています。遠くから応援しています」 一部メディアでは近日中にナダルが今季終了を告げる可能性も高いと報じられているが、引退か現役続行かは非常に気になるところである。できれば後者であってほしいものだが...今後の動向に注目しよう。 文●中村光佑