試合に敗れ引き揚げるソフトバンク・周東（左）と完封勝ちの日本ハム・伊藤

　ソフトバンクは18日の日本ハム戦（みずほペイペイ）に0―3の完敗で、2位・日本ハムに連敗を喫した。優勝マジックは「5」のまま足踏み。優勝は最短でも21日まで持ち越しとなった。 　難敵が立ちはだかった。相手先発・伊藤大海（27）は試合前までリーグトップタイの12勝を記録。キャリアハイを更新する右腕相手に好機はつくったものの、あと一本が出なかった。要所でギアを上げる投球に抑え込まれ、9本の安打を放ったものの無得点。完封負けを喫した。 　これで日本ハムとの対戦成績は11勝11敗のイーブンに。先月23日時点で11勝5敗だった相手に直接対決6連敗、うち4敗を本拠地で喫する嫌な流れ。さらにそれが短期決戦で当たる可能性があるとすればなおさらだ。 　その中でも厄介なのはやはり伊藤の存在だ。6連敗のうち実に3勝を献上。仮にCSで当たるとなれば大きな脅威となる。 　チーム内からは「緩急の強弱だったりというところで、なかなか球筋が読み切れない。球種も豊富で難しい投手」「（今日は）仕留めきれなかったというところで迷いがあったのかも。打ち損じて打てる相手ではない」といった戦々恐々の声が上がる。 　王会長も試合後の取材では、開口一番「伊藤がよかったなあ。ここっていうところを抑えられちゃったな」と相手の背番号17に舌を巻いた。 　村上打撃コーチは「CSで戦わなきゃいけないとなった時に気合を入れられるように。データを取っていくという気持ちで良いように考えようかなと思う」と懸命に前を向いた。 　4年ぶりのリーグ制覇まであとわずか。しかし、その先を見据えた時に無視できない存在であることは間違いない。