中国企業の地球観測衛星、大気圏再突入で燃え尽きる–米南部で観測
中国の地球観測衛星「高景1号02星」(GaoJing 1-02、SuperView 1-02)が大気圏に再突入し燃え尽きる様子が米南部で観測された。海外メディアのSpace.comなどが報じている。 米国時間12月21日の夜にミシシッピ州やアーカンソー州、ミズーリ州の一部上空で観測されたのは、北京を拠点とするSpace View(航天世景)が運用していた商業観測衛星の高景1号02星だ。衛星は大気圏上層で分裂しており、地上に危険はないと報告されている。 ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天体物理学者のJonathan McDowell氏は「高景1号02星はニューオーリンズ上空に再突入し、北向きにミシシッピ、アーカンソー、ミズーリ州に向かって広く観測された」と述べている。同氏は、発生した宇宙ゴミ(スペースデブリ)の軌跡もX(旧Twitter)で明らかにしている。 高景1号02星は、2016年12月に中国の「長征2D」ロケットで打ち上げられた2機の衛星のうちの1機だ。衛星の重量は約560kgで、1ピクセルあたり50cmの解像度とみられるカメラを搭載している。Space Viewは、その後に高景シリーズとして追加の衛星を打ち上げ、コンステレーションを構築している。
塚本直樹