体の冷却と生活習慣で「暑害」を乗り切れ! 2024年版熱中症にならない酷暑対策
暑さの影響で私たちの体のあちこちが悲鳴を上げるらしい。しかも精神面においても。確かに夏は外出が億劫(おっくう)で憂鬱さが優ることもあるが、もしかして暑さによるうつといえるのだろうか。 「可能性はあると思います。夏は寝苦しさから睡眠不足になりがちで、うつになりやすい。暑さによる精神面への影響は、最近、とくに注目されています。南アジアでは顕著で、確かな傾向といえます」(同) 衝撃的な話だ。論文では気温が1度上がるごとに、どの疾患のリスクが何パーセント上昇するか示されている。わずか1度の違いが、命を左右する。 ◇食事を抜いたら必ず水を飲んで 暑さの被害を避けるために、夏はどのように生活すればいいのか。 「基本として、過ごす部屋、寝る部屋に温度計と湿度計を置いて、頻繁に確認しましょう。28度以上ならエアコンをつけ、湿度が高い時には除湿機能も併用してください」(同) 気温だけでなく、湿度の高さも体に影響する。湿度は60%以下を目安にする。そして夜間もエアコンをつける。 「窓を開けておけば涼しいという時代からは、世界が変わってしまったので、エアコンをつけて」(同) 夜に眠れない場合は、緑茶やコーヒー、ウーロン茶などカフェインが入っている飲み物を午後には飲まないように習慣を変える。カフェインには利尿作用があり、摂取しないことで体のなかの水分を排出してしまうことも防ぐ。 室内にいても1時間に1度は水や麦茶を飲み、1日では1・2㍑程度を飲むのが目安。適宜、塩分も摂取するようにする。 「食欲不振で食事を抜いてしまったときには、代わりに水分と塩分を補給してください。食事によって意外と多くの水分を体内に取り込んでいるので、食べずに暑い日を過ごすのは危険です」(同) 強い疲労感や頭痛など、もしも熱中症かもしれないと感じたら、経口補水液で水分補給する。 ◇寝不足、夏バテで熱中症のリスク大に 熱中症になるのは高齢者ばかりではない。