体の冷却と生活習慣で「暑害」を乗り切れ! 2024年版熱中症にならない酷暑対策
全体として小型で軽量、落ち着いた手触りなどはさすがソニーといったつくりだ。 「ネジを外に見せないのはデザインのフィロソフィー。レオンポケットも正面からは吸気孔を見えにくいようにするなどスタイリッシュであることにこだわりました」(同) 数日間装着してみると、一日を通じてなんとなく体がラクな感じ。そして「パーソナルなクーラー」を使っていることにメリットを感じた。暑さを感じた時にエアコンで部屋全体の温度を下げなくても、レオンポケットの設定を変えて涼むことができる。装着して歩いても安定感がある。 国外では香港に加え、今年からシンガポールやマレーシア、英国などに販路を拡大して販売している。 「英国は伝統的な家屋が多いこともあると思いますが、エアコンを設置していない家が日本より多いと聞きました。ヨーロッパも年々暑さが気になるという声もあり、一定の貢献ができないかと考え、導入を進めました。発売後の初動がよく、計画台数を当初の3倍に上げました」(同) 国内向けには毎年1・5~2倍の増産をしてきたが、例年7月には売り切れていて、今年もすでに品薄だ。欲しい人は、ソニー公式通販サイトなどで見かけたら早めに入手を。 ◇わずか1度の上昇で心筋梗塞、うつ、早産… 気候変動とヘルスケアに焦点をあてて活動している医師たちがいる。「みどりのドクターズ」は、総合診療医が中心となり、22年に立ち上げられた有志団体だ。メンバーの一人、岡山協立病院の横田啓医師は、気温が高くなると、熱中症だけでなく、そのほかにも多くの面で健康に問題が出やすくなると話す。 「暑さで体の水分が少なくなると、いわゆるドロドロの血液になり、心筋梗塞(こうそく)、脳梗塞のリスクが高まります。脱水症状により、急性の腎不全で命の危機に陥るケースもあります。ほかにもCOPD(肺気腫)など呼吸器の疾患、精神障害では不安障害やうつ病の症状が出やすく、自殺のリスクも。妊婦が早産するリスクは猛暑日では16%高まることが学術誌で紹介されました」(横田医師)