「エブリィプラス」のボディを持つコンパクトミニバンとは？

　近年、トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」など、コンパクトなサイズで多人数や荷物を効率よく運べるミニバンが注目を集めています。 　 　そんな中、スズキは全長約3.7メートルという小型ボディでありながら、最大7人乗りが可能なモデルを展開しています。 【画像】「えっ…！」 これがスズキの斬新「“7人乗り”コンパクトミニバン」です！（21枚）

エブリィプラスの面影あり!? 5速MTでFRで運転も楽しそうな「イーコ」とは？

　そのクルマは「イーコ」です。 　イーコは、かつて日本で販売されていた「エブリイプラス」の設計を基にした車両です。 　エブリイプラスの販売終了後、生産はインドに移され、イーコとして新興国や途上国を中心に展開されています。 　2010年の発売以来、特にインド市場で商用車やファミリーカーとして高い人気を誇り、2024年3月末時点で累計販売台数は119万台を突破しています。 　長年フルモデルチェンジは行われていないものの、改良が重ねられており、具体的には新エンジンの採用や、広くフラットなカーゴフロア、デジタルメーターなど、時代に合わせたアップデートが行われています。 　ボディサイズは全長3675mm×全幅1475mm×全高1825mm、ホイールベースは2350mmで、日本で展開されているスズキ「ソリオ」と比較して若干小さいながらも高さが際立っています。 　エクステリアはシンプルで機能的なデザインが特徴です。 　無塗装のフロントバンパーが頑丈さを演出し、どこか懐かしさを感じさせます。 　内装も外装同様にシンプルで、必要最低限の装備に抑えられています。 　操作系は物理スイッチや大きなダイヤルが採用され、実用性を重視した設計です。 　シートレイアウトは2列シートの5人乗りと3列シートの7人乗りが用意されており、利用シーンに応じて選択可能です。 　安全装備としては運転席・助手席のデュアルエアバッグ、EBD付きABS、リバースパーキングセンサー、シートベルトリマインダーが備わっています。 　エンジンは、最高出力59.4kW（80.8馬力）・最大トルク104.4Nmの1.2リッターガソリンエンジンと、圧縮天然ガス（CNG）仕様の最高出力52.7kW（71.7馬力）・最大トルク95Nmの1.2リッターエンジンの2種類がラインナップ。 　トランスミッションは5速MTのみ、駆動方式はFRを採用しています。 　グレードは3種類あり、「5 Seater Standard」「7 Seater Standard」「5 Seater AC」が選べます。 　なおインド・ニューデリーでの価格は53万2000インドルピー（約95万6000円）から65万8000インドルピー（約118万3000円）と非常に手頃な価格設定なのも大きな魅力です。