AI人材育成、教育の「民主化」を目指し、OpenAI・テスラの元AIエンジニアがAI学習スタートアップ「Eureka Labs」を設立
学生のように考える、生成AI数学チューター、LiveHint AI ~ カーネギー・ラーニング
2023年、カーネギー・ラーニングはAIを導入したカリキュラムや専門学習のリーダーとして25周年を迎えた。対象は、K-12(幼稚園の年長から高校卒業まで)の学生。数学、リテラシー、言語、専門学習、集中個別指導、MATHstreamなどにおいて、カーネギー・メロン大学の認知科学研究をもとに、データの力を活用して学生の成績を向上させる。 3月には、学生のように考えるよう訓練された初の生成AI数学チューター、LiveHint AIが、2024 Artificial Intelligence Excellence Awardsを受賞した。主宰はさまざまな分野の優秀な企業を審査し、賞を与える、ビジネスインテリジェンスグループ。LiveHint AI は、25年以上蓄積された独自データに基づく大規模言語モデル上に構築され、中学・高校における数学学習の進歩を劇的に速めるのが狙い。数学の課題をこなすことが学生の成長につながるように、チューターボットは、問題の解き方に加え、戦略的に考え、学習した概念と解き方を新しい問題に適用できるよう、数学の学習法と仕組みの理解を学生に促す。現在米国とカナダの、200万人以上の学生と教師をサポートしている。
AIと人間の教師がペアになり、学生の能力に応じて教えるIALS
Squirrel AI Learning は、AIを活用し、リアルタイムで学習をパーソナル化する適応型K-12教育を提供する。国語(中国語)、数学、英語、物理、化学などの教科をカバーしている。独自のMCM(思考モード、能力、方法論)モデルを採用し、学生が知識のみならず、批判的思考と学習スキルを身に付けるのを支援する。 また「Squirrel AI Learningインテリジェント・アダプティブ・ラーニングシステム(IALS)」も学生にパーソナル化した学習を提供する。教わること、学習、評価、テスト、トレーニングの教育プロセスにAIを適用している。AIと人間の教師が、学生の能力に応じて教え、教育コストの高さ、教師のリソース不足、学習効率の低さといった、現在の教育が抱える問題の解決にも一役買っている。 IALSでは、知識要素を2段階に分け、2つ目は数千にまで細分化される。その1つ1つを、文章、アニメーション、スライド、短い指導ビデオなどを含む学習内容を対応させる。最初の段階と2段階目の知識要素はグラフでつなげ、それに学生の実際の学習データを重ねることで、勉強の進捗状況を把握。力不足の個所がなくなるまで、学習を反復する。 Squirrel AI Learningは、中国の1,500の都市に2,000以上のラーニングセンターを運営。正規登録している学生が2,400万人以上いるほか、国内の経済的に恵まれない家庭の学生1,000万人には、無料で学習を提供している。