「子猫がいる!すぐ来て!」姉の一言で動き出した運命 空腹のあまりキャリーケースに飛び込んだ命は、家族を癒やす存在に
元保護猫の女の子「こゆき(恋優妃)」ちゃん(取材時、推定1歳4カ月)と、X(旧Twitter)ユーザーの飼い主・みるほーさん(@milkmoon210513)は、2023年10月、家族として新たな一歩を踏み出しました。 【写真】空腹でこと切れる寸前だった保護当時の猫さん 通勤途中、母猫と子猫2匹をよく見かけるようになった飼い主さん。ある日、姉から「野良猫がいるからすぐに来て」との電話を受けたことで、運命が大きく動き出したのです。 「すぐに現場へ向かうと、そこには気になっていたあの子猫、姉の足元で『ニャーニャー』と鳴いていたのです。そばに母猫やきょうだい猫の姿はなく、『このままでは生きていけないかもしれない』と思いました」
こゆきちゃんの保護を決意
飼い主さんは、「保護猫カフェ」を運営する知人に、子猫を保護する方法について相談しました。そして、キャリーケースを用意し、その中にごはんを入れて保護を試みることに。 すると、空腹のあまり力が尽きそうな状態だったこゆきちゃんは、自らキャリーケースの中に入ってくれたのです。 「家に疲れて帰って、取り急ぎ、段ボール箱で即席の“猫専用のお部屋”を作りました。翌日、動物病院へ連れて行ったところ、獣医師の見立てでは、生後3カ月から4カ月の女の子であること、体重はわずか500グラムしかないことが判明。当時の健康状態は思わしくなく、さまざまな治療と処置が必要な状況でした」 当初は、里親さんをさがす予定だったという飼い主さん。 ところが、なかなか良いご縁に恵まれませんでした。そこで、飼い主さんはこゆきちゃんを自分の手で育てることを決意。 当時、飼い主さんのおうちには先住猫たちが暮らしていました。こゆきちゃんは、当初、治療などの関係から、先住猫たちとは離れ、隔離生活を送っていましたが、2カ月後、晴れて、家族の仲間入りを果たしたのです。
こゆきちゃんがもたらした家族の変化
当初、先住猫の「みるく」くんと「ほーじろう」くんは、あまり仲が良くなかったといいます。ところが、こゆきちゃんが加わると、ふたりの関係に変化が起こりました。 「こゆきは、まるでふたりにとって潤滑油のような存在になったのです。みるくは、ほーじろうが近寄るだけで威嚇していましたが、今では鼻チューをすることも。ほーじろうが毛づくろいをする姿も遠目で見守っています」 それまで、「猫の女の子はとても繊細で自立心が強い」イメージを持っていたという飼い主さん。ところが、こゆきちゃんはとても天真爛漫で甘えん坊な女の子。 そのことに驚いた飼い主さんは、一気に猫への興味が深まり、保護猫活動に興味を持つようにもなりました。 「私自身も『もっと猫について知りたい』という気持ちが高まり、今は資格試験の勉強を始めています。こゆきが、そのきっかけを与えてくれました」