プラモデルとヘッドスパで頭と身体を刺激しよう──GQ週末カルチャーアドレス
「週末のカルチャーアドレス」では、いまチェックしておきたいアート&カルチャースポットを紹介。今週末は世界の子どもたちにものづくりの真髄を教えてくれる「タミヤ」の新ショップ、そして日常の疲れを癒やしてくれるウェルデザインのサロン「クレーレ」を巡ろう。 【写真を見る】約6000点のプラモデルがラインナップするタミヤの新ショップをチェック
あの”タミヤ”の世界を堪能する虎ノ門のアンテナショップ
赤と青の二つの四角に抜かれた白い星。そのロゴを見ただけで人をワクワクさせる力が、日本が世界に誇る模型・プラモデルメーカー、タミヤにはある。自動車、飛行機、艦船などのプラモデル、ラジコンカー、そしてミニ四駆。その模型文化を発信するフラッグシップ「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」が東京・虎ノ門にオープンした。 内装設計を手がけたのはトラフ建築設計事務所の鈴野浩一と禿真哉。子どもの頃から憧れていた企業との仕事に胸躍らせたという彼らは、物量を整理するのではなく、かつて町の模型屋やおもちゃ店で模型の箱に囲まれた時に感じた期待感を空間で表現したという。同社の現行品のほぼすべてという6000点の製品が、店内に張り巡らされた高さ約4m、全長約100mに及ぶ棚に陳列される。 棚中央に貫かれた四角い窓で奥まで見通せるが、最奥にはミニ四駆のサーキットや工作用のテーブルの姿も。子どもとともに模型作りに挑戦するのも、童心に返ってレースに白熱するのもいい。2015年の「ミニ四駆実車化プロジェクト」で制作された1/1スケールの《エアロ アバンテ》を展示するなど、日本の子どもたちにものづくりを真剣に楽しむ姿勢を教えてくれたのがタミヤだ。その本気な空間で、ひさしぶりにプラモデルづくりを再開してみてはどうだろう。 「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」 住所:東京都港区新橋4-3-1 新⻁安⽥ビル1F 営業時間:11時~20時(月~金)、10時~19時(土日祝) ■深い森のなかで体験する極上のヘッドスキンケア 自分自身をケアするなかで見過ごしてしまうのが頭皮や毛髪。そのケアとともにリラックスした時間を与えてくれるサロン「クレーレ」が、東京・銀座にオープンした。クレーレとはドイツ語で「澄みきっていること」を意味する。サロンではドイツ中央部の自然豊かな「黒い森」をイメージしながら、頭と心を澄んで満ちたものへとしていくことを目指した。コンセプトワークやクリエイティブ全般をクリエイティブユニットのSPREAD、空間は建築家の岡田哲史が手がけている。 まず森を感じさせるのがエントランスに設置されるパルダリウムだ。ガラスの中には25種類以上の苔や地衣類を中心とした植物が息づく。水滴の滴るパルダリウムの姿に、まずは視覚からその清涼な世界へと誘われる。続いてゆっくりと深く呼吸をしてほしい。すると店内に深い森のような香りが漂っていることに気づくだろう。これはドイツ・ベルリンを拠点に香りのデザインを行うAOIROが制作したオリジナルの香りだ。施術室は3つあり、いずれも濃淡の異なるグリーンを基調に落ち着いた空間が広がる。静かに流れる音楽も含め、視覚、聴覚、嗅覚など、五感をくすぐりながら日常の疲れを癒やしていく。 クレーレのスカルプケアは頭皮や毛髪の悩みを根本的に改善することを目的としている。まずは頭皮の状態をチェックしたうえで、その環境を整えるために余分な要素を取り除く。肌の状況に合わせてクレイパックまたはジェットピーリングで過酸化脂質を取り除き、高濃度水素クレンジングで活性酸素を洗い流す。これだけでも頭皮にハリと潤いが与えられ、柔らかくなったことを実感できるだろう。 続いてオリジナルの美容液を頭皮に塗布し、特許取得の技術でしっかりと浸透させる。ここで使われるのが先端エイジングケア成分の「ヒト幹細胞培養液」。継続することで頭皮の状態は改善され、薄毛やハリコシの減少などの毛髪の悩みなどにも応えていくという。最後には手技で首や肩のトリートメント、表情筋へのアプローチで顔のむくみ改善やリフトアップを行う。施術中、あまりの気持ちよさに何度もまどろむことだろう。そしてそのまどろみのなかで深い森の奥に身を置いたような時間が流れる。エイジレスでジェンダーレスな空間は、誰もが抱える頭皮や毛髪のケアを通じて癒しを与えてくれる。 「Kläre」 住所:東京都中央区銀座5-5-1 銀座5thビル7F 営業時間:10時~21時 不定休 https://www.klare.jp/
キュレートと文・山田泰巨 編集・遠藤加奈(GQ)