縦横ともに700mmサイズ…中山HDが事業化へ、「超小型建設機械」の機能
中山ホールディングス(HD、佐賀県武雄市、中山弘志社長)は、破砕機周辺に散らばった石の除去などに使える超小型建設機械を開発する。電動で縦横ともに700ミリメートルほどのベース車体に、用途に応じたアタッチメントを取り付けられるようにする。遠隔操作や自動運転で人の安全性向上や作業負担軽減につなげる。今後3年間で完成、事業化を目指す。 中山HDはグループ会社の中山鉄工所(同市)とともに砕石場などで使う破砕機や混合廃材用リサイクルプラントなどの設計、製造、販売を手がける。今回の開発はプラントの下など人が入り込むのが難しい場所での利用を想定した。人による屋外作業を減らすことにもつなげる。 車体には高性能センサー「LiDAR(ライダー)」やカメラなどを組み込み、座標指定による自動運転を試みる。がれきの運搬や底面の掃き出しなどに対応した多様なアタッチメントも開発する方針。モニタリングしながらの利用も想定する。寒冷地でも使えるようマイナス20度Cの環境でも使用可能にする。開発は2024年度に経済産業省の成長型中小企業等研究開発支援事業(Go―Tech事業)に採択された。 事業化については、自社製品の顧客に提案することから始める。販売のほか、サブスクリプション(定額制)によるレンタルも検討する。 運用データを収集、分析して破砕機のメンテナンスや運転効率向上にも役立てるようなデータ分析・活用事業も視野に入れる。