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岐阜県下呂市が子育て支援策の一環として、2025年度新入学児を対象にランドセルを無償配布する事業をスタート。そのキッカケには、子どもの入学を控えた“保護者の声”がありました。

半数以上の保護者が「無償配布」を希望

モンベル社の「わんパック」（写真提供／下呂市教育委員会）

2024年８月、岐阜県下呂市では、幼児がいる約430世帯を対象に、「市からの新一年生のランドセル無償配布事業」に関するアンケート調査を実施。下呂市教育委員会によると、同事業に「賛成」と答えた世帯が65％、また、ランドセルの無償配布について「希望する」と答えた世帯は69％という結果になったといいます。 そんな“保護者の声”を受け、同市は2025年度新入学児を対象に、ランドセルの無償配布を決定。同市教育委員会によると、同事業は2026年度以降も継続する予定だといいます。 2025年度新入学児については、2024年12月下旬～2025年1月中旬まで申込受付を実施。2025年2月中旬に配布を予定しているといいます。 無償配布されるランドセルは、アウトドア用品メーカー『モンベル社』の「わんパック」。希望者は2種類のサイズ、色はブルーグリーンやワインレッドなど4色から選ぶことができます。 同市教育委員会曰く、「軽量、耐久性、機能性を考慮」、「アウトドア用品の国内一流メーカーが自治体と共同で開発した製品である」という点から、同事業の支給品に選定された「わんパック」。同メーカーHPによると、背面側のポケットにはPCやタブレットの収納も可能、カラビナフックには靴袋や給食袋などを掛けることができます。

ランドセルと同等金額の“祝い金”を支給

アンケート調査の結果等から、保護者のランドセル無償配布を希望する声が大きいことを知った下呂市。 『少しでも早く期待に応えたい』という思いから、同事業を2025年度新入学児から実施できるよう、2024年12月定例会議にて、「ランドセル無償配布事業」の補正予算案（311万円）を提出。 そのため、同事業が周知される前に、すでにランドセルを購入していた家庭もあったといいます。そこで同市では、「選択の機会がなかった方には、公平性が保たれない」という判断から、2025年度新入学児に限り、ランドセル購入済みの家庭には、無償配布するランドセルと同等の金額を“祝い金”として支給することを決定。 2026年度以降の新入学児については、「早期に十分な周知を行うことで、ランドセルの無償配布を希望するか否かの選択機会を、全員に提供させていただく」と述べました。 ランドセル無償配布の申し込み方法は、「市内こども園で使用するメール配信を経由した、専用フォームからの申し込み」、「郵送でのお知らせを経由した申込書の提出」の２通り。2026年度新入学児の申込受付は2025年10月～12月、配布は2026年2月を予定しているといいます。