<ここに注目>福岡大大濠と大崎 ついにエース対決実現なるか 選抜高校野球
◇第3日第2試合 福岡大大濠vs大崎 2020年秋の九州大会決勝と同じ顔合わせ。大崎が5―1で勝利し初優勝したが、福岡大大濠の左腕・毛利海大(3年)と大崎の右腕・坂本安司(同)の両エースはともに登板がなかった。再戦でエース対決が実現するか。センバツの初戦で九州地区勢同士が対戦するのは史上初だ。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 九州大会で福岡大大濠は毛利が2試合を完投し、準決勝は右腕の馬場拓海(2年)が完封。大崎は坂本が3試合を完投し、決勝は左腕の勝本晴彦(同)が投げきった。両チームとも投手陣は安定感を誇る。ロースコアの競り合いが予想されるが、九州大会のチーム打率で1割8分4厘の福岡大大濠を3割2分2厘で上回る大崎がやや有利か。 「振る力はある」と大崎の清水央彦監督。毛利ら相手投手陣に食らいつくことができれば、犠打もうまい大崎が好機を得そうだ。福岡大大濠は九州大会で3割7分5厘の高打率を残した友納周哉(同)ら上位打線が出塁し、大崎の投手陣に重圧をかけたい。 「初の九州勢初戦対決」が実現したのは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で組み合わせ抽選がシンプルに実施されたため。九州王者決定戦のリベンジマッチは歴史的一戦でもある。【吉見裕都】
福岡大大濠 「勝敗の鍵を握るのは松尾」
内野のレギュラーが2年生のチームを左腕・毛利海大と捕手・川上陸斗の3年生バッテリーがけん引する。 毛利は2020年秋の九州大会で1回戦と準々決勝を連続完投。最速140キロの球速以上に伸びを感じさせる直球で、初戦の大分商戦は14奪三振で1失点。準々決勝の具志川商戦は9奪三振で完封した。準決勝で宮崎商を被安打1で完封した2年生右腕の馬場拓海が控える。 九州大会では打線がチーム打率1割8分4厘と苦しんだ。ただ、優勝した福岡大会は全7試合で2桁安打を放っており地力はある。八木啓伸監督が「勝敗の鍵を握る」と名前を挙げるのが松尾光気(3年)。「下位打順の松尾が打てば、2、3点目が入る」とチーム最多2本塁打の長距離砲に期待を寄せる。 前回出場した第89回大会(17年)で初の8強入り。夏も1989年の8強が最高成績だ。八木監督も選手も「ベスト8の壁を破りたい」と意気軒高だ。【吉見裕都】