「県政の混乱放置できず」稲村・前尼崎市長が立候補表明 兵庫知事選
兵庫県議会で不信任決議が全会一致で可決された斎藤元彦前知事の失職に伴う知事選（31日告示、11月17日投開票）をめぐり、前尼崎市長で元県議の稲村和美氏（51）が8日、県庁で記者会見し、立候補を正式に表明した。 【写真】知事選で揺れる自民。独自候補の擁立を見送る方針を撤回し、取材に応じた兵庫県議会自民会派の北野実幹事長 稲村氏は出馬の理由について、斎藤氏の内部告発文書問題などを念頭に「県政の混乱と停滞をこのままにしておくことはできないと決意した」と説明。県議会関係者らから個人的に出馬を打診されたという。 政策面では、文書問題への対応の検証や、知事・副知事も対象にしたハラスメント防止条例の制定などを掲げる。 斎藤氏の肝いりだった県立大学の授業料無償化は、すでに対象になっている人に不利益がないことを前提に、「より幅広い若者が対象になる奨学金制度を検討する余地があるのではないか」と話した。 稲村氏は奈良市出身で、兵庫県議を2期務めたあと、2010年の尼崎市長選に立候補。38歳で当時全国最年少の女性市長となり、22年まで3期務めた。（添田樹紀）
朝日新聞社
