【ONE】KANA、ONEデビュー戦で挑むメクセンに「憧れを超える時が来た、ダウンを奪って勝つのは最低条件」=12月20日(金)
2024年12月20日(金)、タイ・ルンピニースタジアムで開催される『ONE Friday Fights 92』(U-NEXT配信)の女子アトム級キックボクシング(3分3R)で、元K-1 WORLD GPフライ級王者のKANA(フリー)が、アニッサ・メクセン(アルジェリア/フランス)と対戦する。念願の相手とのデビュー戦を前に、KANAが公式インタビューに応じた。 【写真】セコンドはシルバーウルフ&現地の混成になるという ◆ラウンドの使い方をすごく意識して練習してきた ──現在のコンディション、準備状況は? 「本当にやっとアニッサと戦う上での勝ちパターンというか、そういうのがしっかり見えてきて、練習でもそれが出来つつあって準備はいい感じなのかなと思います」 ──その勝ちパターンというのは、これまでのインタビューで発言していた「ダウンを奪っての勝利」という意味ですか。 「そうですね。やっぱりそれが一番明確だと思うので。パンチでも蹴りでも倒せる武器は準備しているので、それがしっかり当たれば倒せると思います。当日やってみないと分からない部分はありますが、しっかり準備できています」 ──タイでの練習で気にかけている点は何ですか。 「日本と環境が違いずっと気温も高くて疲労が溜まりやすい状況なので、練習をやりすぎないことを意識しています。怪我に繋がると全然意味がないので、やるところとやらないところをしっかり自分でメリハリつけているオン・オフを意識しています。そこはタイのトレーナーも理解してくれているので、今は順調には進んでいると思います」 ──その“オン・オフ”を意識した準備で、オフの時間は何をしてバランスを取っていますか。 「ジムでは周囲がずっと練習しているので、それに悪く引きずられ、やりすぎる状況を作らないようにしています。怪我のリスクも考えて、肉体が疲労状態だったら、ジムに行かずに別で自主練したり、温泉に行ったり、マッサージを受けたりして、オン・オフを一番心がけています」 ──今回のセコンド陣はどのようになるのでしょうか。 「日本からは今まで付いてもらったセコンド陣に来てもらってタイのトレーナーも併せる形になるかなと思います。スパーリングの状況だったり、どういう動きだったなどの情報は共有しています。対策の部分は以前と変わらず、さらにタイのトレーナーの知識も加える感じですね」 ──では、セコンド陣もある種、厚みが出たと言いうか、パワーアップした感じですね。 「そうですね。本当にタイのトレーナーはONEに特化しているしONEの試合を見慣れていたりルール基準とかもわかっているので、そういった部分でもプラスアルファになると思います」 ──今回、ONEルールに適応するために特に意識している点はありますか。 「今回はタイトルマッチでなく3分3ラウンドでラウンドマスト。1ラウンドのちょっとの差で取られて相手についてしまうと3分しかないので取り返しがつかない状況になってしまう。そこを一番慎重にというか、かと言って1ラウンドからガムシャラに行きすぎても絶対衝突するので、ラウンドの使い方をすごく意識して練習しています」 ──改めてアニッサ選手の印象はありますか? 研究対策をする中で新たな発見も? 「別に新しい印象はないのですが、アニッサの1番いい状態を想定して練習しています。アニッサは今キャリア的に追い込まれている状況なので、必死に勝ちにくると思うので、そこを踏まえて本当に1番最強のアニッサを迎え撃つと言う気持ちで対策しています」 ──その最強バージョンのアニッサ選手の一番の警戒点は何になりますか。 「身長が10センチ差あって手足の長さも10センチ以上リーチが違うので。さらに手数が出る選手なので、そこを一番に気を付けたいと思っています」 ──では、そこをいかに対応するかに集中していますか。 「そうですね。それプラスアルファ、自分の強みを出せるようにと考えています」 ──今回のアニッサ戦の準備を通して、自身の新しい部分などの手応えは? 「新しいスタイルっていう訳では全くなくて、今までの部分はまだ未完成な事が多いのでその部分を修正して自分のスタイルをさらにレベルアップしたり、引き出しを増やしたり、対応能力をあげたりっていう感じです」 ──つまり改めて自身の伸び代を感じるという事ですか。 「そうですね。まだ自分の完成度は多分70%位だと思います。その上で強くなっている実感もあるし。まだまだできないことがいっぱいあったので、これまでの自分にプラスアルファできるようになったことは、この期間ですごい増えました。それをしっかりリングで出せればって感じです」 ──メンタル面はいかがですか。 「今回の試合まで1年間空いて。そのブランク明けで、本当に過去最強の相手を迎える状況。やっぱりメンタルの持っていき方はとても重要だと思います。今回は自分にとってONE初戦でONEのルールもONEのグローブもリングも全部初めてで、アニッサに比べたらアウェイな状況だと思いますが、そこを全部ひっくるめて持っていきたいと思っています」 ──改めて、メクセンとの試合はKANA選手にとってどのような意味を持ちますか。 「初めて彼女に会った時は本当に憧れの存在だったんですけど、 ここに来たらもう憧れではなく超えるべき存在。憧れを超える時が来た、そういう感じです」 ──女子パウンド・フォー・パウンドのアニッサ選手を倒す事は、ONEに対しどのようなアピールになると期待しますか。 「まだペッディージャーという最強の王者がいるので、 そのペッディージャーでも倒せなかったアニッサを自分が倒して勝つことができれば、一気にチャンピオンベルトに近づくと思います。最終目標はアニッサではなくONEのベルトを取ることなので、しっかりアニッサを倒して、ONE女子キックボクシングの中心的存在になりたいです」 ──では、今回アニッサを倒して勝つのは必須と考えますか。 「そうですね、必須だと思っています。アニッサはキャリアの中で多分一度もダウンを奪われた事はないし、彼女に勝ったペッディージャーもジャッキー・ブンタンも本当に拮抗した状態だった。アニッサに圧倒的に勝っている選手はいないと思うので、まずはダウンを奪う事は私にとって、この試合の最低条件の1つにしています」 ──最後にファンへのメッセージをお願いします。 「いつも応援して頂きありがとうございます。今回はONEデビュー戦になりますが、自分の試合を初めて見る人も沢山いると思います。日本から来た女子キックボクサーがどれだけインパクトを残せるか、本当に大事になる一戦だと思うので、しっかりみんなに覚えてもらえるような試合をしたいと思います」