「抽選」なのに全員当選?20万人の枠に応募2・4万人、宮城県の独自アプリキャンペーンに知事も苦笑い
宮城県が独自のスマートフォンアプリの普及を目指し、ダウンロードした県民に3000円相当のポイントを抽選で付与するキャンペーンで珍事が起きている。県は20万人分の予算を確保したが、応募者はいまだ約2万4000人で当選者は約8000人。認知度不足により、いったん抽選に外れた人が全員、「復活当選」となるのが濃厚な状況だ。 【写真】閉店決めた池袋のアンテナショップが自前で存続へ…知事の連携意向に「虫が良すぎる」
11月に始まったキャンペーンは、アプリ内の「防災」機能の利用登録をした人が応募できる。県は自動抽選の倍率を3分の1程度に設定し、最大60万人の応募に対応できるようにした。だが、実際は約2万4000人の応募をさらに抽選で絞り込んでいる状況に。来月末で全体の応募者が20万人に届かない場合、すでに抽選に外れた人も当選となる。
10日の県議会予算特別委員会では、「相当な巻き返しが必要」「抽選自体がアプリの広がりを阻害する」という指摘も。これには村井嘉浩知事も苦笑いを浮かべ、「知られていないのは事実なので、少しでも広がるよう頑張りたい」と答弁。ポイントが使えるようになる来月の応募増加に期待した。
3000円相当のポイントは来月6日~2月末、県内1270店舗で使える。「ヨークベニマル」などのスーパー、「ツルハドラッグ」などのドラッグストア、コンビニ店「ニューデイズ」のほか、百貨店や商業施設などでも買い物ができる。詳細は県ホームページで。