宇宙を題材にしたレゴセットの歴史とこれから
色合いが変わる
1980年代半ば、宇宙シリーズはもっとユニークなパーツとともに進化し、発売されているセットに変化・多角化をもたらすべく色をもっと取り入れました。宇宙飛行士のフィギュアには新たに黒色と青色が追加。初期のミニフィグには主にヘルメットのアゴ紐部分があまりに細くて小さいため簡単に折れてしまうという問題点がありましたが、レゴはヘルメットデザインに改良を加えて解決を試みました。 セット自体はというと、初期の宇宙の乗り物のデザインを特徴づけていた、ふんだんに使われていたグレーが白と青の配色に取って代わられることに。その変化は、1980年代の終わりに何かもっと大きなものが来ることの前触れでした。
フューチャロン、ブラックトロンなどの勢力
この時点まで、レゴの宇宙テーマには独自のストーリーがありませんでした。子どもたちに自分たちでシナリオを想像してもらうことが狙いでしたが、レゴはセットを漠然と宇宙探査というアイデアをテーマとしたものとして示していました。 その当時存在していた宇宙探査のアイデアに根付いたというよりも明らかにSF的ではあったものの、これらのセットは対立が中心ではなく研究と探査に焦点を当てていたのです。 それが変わったのは1987年、レゴが宇宙シリーズ初の勢力をデビューさせたとき。フューチャロンとブラックトロンという2つの対立する宇宙テーマに発展しました。 フューチャロンは乗り物の白と青の配色を含め、クラシックスペース後期の独自のデザインの大部分を保っていました。 その一方でブラックトロンは名前が示すように、メインに黒を使ったデザインに黄色がアクセントで加わっており、見た目も印象もよりアグレッシブなセットを売りにしていました。 彼らはレゴが発表した最初の明らかな悪党グループの一派で、1990年代を通してレゴ宇宙となるものを定義付けるきっかけとなりました。
次の世代
初代のブラックトロンを追う形で1989年にスペース・ポリスが登場し、レゴの発展していく宇宙シリーズにおいてのちにイデオロギーの異なる3つの勢力となるヒーロー、悪役、そして中間にある民間の探査者たちの基盤が築かれました。 このトレンドは、レゴが宇宙シリーズの内外で定期的に新しい勢力とストーリーテリングを繰り返していた90年代を通して続きました。 フューチャロンはエムトロンに道を譲り、そのエムトロン自身はアイスプラネット 2003の雪の中を探検する者たちへと移行。その一方でスペース・ポリスとブラックトロンの新世代が宇宙を舞台にした警察と敵役のような対立を発展させた後に、スパイラスとユニトロンなどの完全に新しい勢力へと取って代わられました。