たばこの値上がりで、1日1箱から「2日に1箱」に減らしました。「たばこは税金が高い」と聞きましたが、どれだけ“課税”されているのでしょうか?
近年たばこは、加熱式などさまざまな種類の製品が増えています。2024年4月に数種類が30円ほど値上がりし、今後も値上げされる見込みです。 たばこには、さまざまな税が課税されていますが、どのような税金が課税されているのでしょうか。本記事で、たばこ税の内訳と集めた税金はどのように使われているのかを探ります。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
喫煙している人の男女比や年齢比は?
厚生労働省が令和4年に行った「国民健康・栄養調査」によると、たばこを「毎日喫煙している」または「時々喫煙する日がある」と答えた人は全国で14.8%で、このうち男性は24.8%・女性6.2%でした。 平成22年の調査では全国で19.5%で、このうち男性は32.2%・女性8.4%という結果で、10余年のうちに喫煙している人は減少傾向です。 喫煙している人の割合の年齢別では、男性では30代と40代がそれぞれ30%以上で、このうち30歳から39歳が最も多く35.8%です。女性では40歳から49歳が10.5%と最も多く、次いで50歳から59歳が8.8%です。 総務省統計局「家計調査報告(2人以上世帯)」の令和6年7月分報告によると、勤労者世帯でのたばこへの平均支出額(1ヶ月)は約1483円でした。この1ヶ月のたばこ支出額約1483円を年間額に換算すると、年間約1万7796円です。 紙巻たばこ1箱20本入り580円の場合1本あたりの金額は29円ですから、前記の平均支出額1483円から計算すると1ヶ月あたりの喫煙本数は約51本(約2.5箱)となります。
たばこにはどんな税金がかかっているの?
たばこにはさまざまな税がかかっていて、たばこ価格の約61%が税金です。財務省が公表した令和6年度「たばこ税等に関する資料」から、紙巻たばこ1箱当たりの課税額を見てみましょう。 <20本入り定価580円のタバコへの課税額> (1)国税 たばこ税136.04円+たばこ特別税16.40円=152.44円 (2)地方税 道府県たばこ税21.40円+市町村たばこ税131.04円=152.44円 (3)消費税(10%) 定価580円÷1.1=約52.73円 たばこ税(国税142.44円+地方税152.44円)+消費税52.73円=357.61円 定価580円÷税額357.61円=税負担割合61.7% 令和4年度の紙巻たばこ・加熱式たばこなどの販売数量合計は約1492億本で、たばこ税の税収は、国税と地方税それぞれ約1.07兆円にのぼっています。地方たばこ税は買った場所の県・市町村の一般財源になり、使い道は決められておらず、主に住民生活に関わる施策に使われています。