【ご祝儀貧乏】友人の結婚は喜ばしくても…3万円「ご祝儀」捻出は厳しい現実
現代において「初婚」は30歳前後の人が多い
「3万円のご祝儀が高い」という声が多く挙がっていますが、その要因の1つとして結婚式のご祝儀を支払うボリューム層が30歳前後の年代であることも挙げられると思います。 ●【男女別】平均初婚年齢の年次推移 ・2000年:27.7歳(妻)28.8歳(夫) ・2005年:28.0歳(妻)29.8歳(夫) ・2010年:28.8歳(妻)30.5歳(夫) ・2015年:29.4歳(妻)31.1歳(夫) ・2020年:29.4歳(妻)31.0歳(夫) ・2022年:29.7歳(妻)31.1歳(夫) 2022年における平均初婚年齢は、夫は31.1歳、妻は29.7歳となっています。30歳代前後で結婚する人が多いため、参列者の年齢も20歳代後半から30歳代前半が多いと思われます。 この年代には働き始めたばかりで年収が少ない人や奨学金の返済を抱えている人、職が安定していない人なども多くいます。 特に、1人暮らしをしている人は給与から生活費を差し引くと余剰資金がほとんど残らない人も珍しくありません。3万円のご祝儀を痛手に感じるのも仕方ないでしょう。 また、「結婚ラッシュ」という言葉があるように、20歳代後半から30歳代前半に周囲が次々と結婚し、結婚式の参列が続くケースもあります。 この場合、年に数回にわたって3万円のご祝儀を用意する必要があり、貯蓄どころではなくなることもあります。 次の章で、20歳代・30歳代単身世帯の貯蓄事情を詳しくみていきましょう。
ご祝儀3万円が高いと感じるのも納得。単身の20歳代・30歳代の貯蓄事情とは
ここでは、単身の20歳代・30歳代の貯蓄額を見ていきましょう。 ●20歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有者含む) ・平均:121万円 ・中央値:9万円 調査によると、20歳代の23.9%が貯蓄がない状況です。就職して間もないため貯蓄できるほど経済的に余裕がない人が多いと思われます。 貯蓄がない状態で結婚式に参列するとなれば、生活を切り詰めてご祝儀を捻出しなければならないこともあるでしょう。 また、100万円未満の貯蓄額の人は全体の23%です。100万円未満には貯蓄額が1万円に満たない人も含まれるため、多くの20歳代が貯蓄をそう多くはもっていないと考えられます。 まとまった貯蓄がある人であっても引っ越し代や賃貸物件の更新料などの支払いに向けて、お金を手元に残している人もいます。 ●30歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有者含む) ・平均:594万円 ・中央値:100万円 30歳代になると、10年前後の社会人としてのキャリアをもつ人も増えてきます。このため、20歳代よりも貯蓄額の平均額も中央値も高くなっています。 とはいえ、金融資産非保有者は全体の34%におよびます。また、貯蓄額が1円~100万円未満の人は14.5%。貯蓄がない世帯を含めると、全体の半数近くを占めています。 一方、1500万円以上の貯蓄がある人は全体の10%ほどを占めています。 30歳代になると貯蓄額が二極化してきますが、貯蓄がほとんどない人も珍しくなく、この年代にとっても「ご祝儀3万円は高い」というのが一般的な価値観だと思います。