パリコレのショーに登場したミッキー・マウスTシャツ、フリマアプリで取引されたものだった?
SNSから論争に火がつくことは、ファッションの世界でよくあることだ。最近ではパリ・ファッションウィークのトリとして10月1日にディズニーランド・パリで開催されたコペルニのショーの直後にクレームが寄せられた。Z世代のお気に入りアプリ、TikTokでひとりのユーザーは、モデルが自分のミッキーマウスTシャツを着ていたと主張した。そのTシャツは彼が3週間前、フリマサービスのVintedで、8ユーロで売ったものだった。「最初、まさか自分のものじゃないだろうと思いました。結論から言えば、自分のTシャツでした。Vintedでの相手との履歴から購入者の名前をググってみたら、コペル二のアシスタント・デザイナーでした」 【写真】ディスニーランド・パリで開催!議論を呼んだファッションショーとは? このユーザーは、Tシャツを8ユーロ、送料込みで9.10ユーロで売ったと説明している。7万人のフォロワーを持つインフルエンサーがシェアしたスクリーンショットからは、ミッキーとドナルドの頭がプリントされた服を買い手が7ユーロに買い叩こうとしたことまでわかる。「これはアメリカのフロリダで働いていたときに買ったTシャツです。薬局チェーンのウォルグリーンのごく普通のオーランド店にあったもので、何千枚も販売されたんじゃないでしょうか。フランスのスーパーだとルクレルクで買うようなものです。10ユーロ台だったと思います」」とこのユーザーはフランスのオンラインメディア、コンビニの取材に答えている。
人々が注目した理由
この話がSNSで拡散した理由はいくつかある。まず「奇想天外」な話であること。ビッグブランドとフリマアプリとディズニー社なんてありえない組み合わせだ。そしてコペルニが実際にフランスのニュース専門地デジ局、BFMTVにTシャツの購入を認めてインフルエンサーの言葉が正しいことが証明されたことだ。
この話題はTikTokで大きく取り上げられた。ファッションブランドはすべてを自ら作り出すものではないのか?もちろん、ビッグブランドは昔から他のメゾンや企業とコラボしてきた。単にファッションショーの話題作りとして、あるいはもっと永続的な効果を狙って。 コペルニ自体、プレスリリースでディズニーとのコラボレーションを発表している。「ディズニーとのコラボレーションは、子どもの夢が実現したものです。(中略)ディズニーのレガシーとその進化し続ける歴史の一部になれることを光栄に思います」。 このミッキーTシャツはきっと、その一部として使われたのだろう。だがこれがVintedで購入されたものであり、したがって実際にはコレクションの一部ではないという事実に、多くのネットユーザーは冗談じゃないという感情を抱いたはずだ。とりあえず、同じ晩に発表された「Coperni princess(コペルニ・プリンセス)」のプリントTシャツで慰められるだろうか。こちらは確かにコペル二のチームがデザインしたものだ。
text: Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)