ベストスコアは「88」! とはいえラウンドのほとんどは90台… 調子にとらわれず常に80台で回る秘訣ってあるの?
“今日イチ”よりも“そこそこの場所”から2打目を打てることを重視
年間のラウンド数やゴルフの腕前はそれほど変わらないとしても、「調子が悪くても常に80台」で回るゴルファーと、「ほぼ90台でまれに80台」というゴルファーには明確な違いがあります。 【写真】グリーンキーパーが教える! バンカーのならし方&ボールマークの直し方
筆者は片手ハンデには届いていない程度のシングルプレーヤーですが、マネジメントやメンタルの整え方を見直しただけで、初めてのゴルフ場であっても天候などが悪条件でも90以上を叩くことがなくなりました。 今回は“90の壁”に悩んでいるゴルファーに向け、同じ悩みを乗り越えた筆者の実体験から得た、いくつかのヒントを紹介していきます。 まず重要なのは、ドライバーに対する考え方です。以前までの筆者は、ドライバーを握るとOBやワンペナは絶対に避けたいと考えつつも、ナイスショットや少しでも遠くへ飛ばすことにとらわれていました。言うなれば、毎回のドライバーショットで“今日イチ”を出そうとしていたのです。 一方、現在の筆者はナイスショットにまったくこだわっていません。もちろん、結果的にナイスショットが出ることが一番なのですが、何よりも重要視しているのは「2打目の打ちやすさ」です。 ドライバーでは飛ばすことよりも“送り出す”ことを意識しているため、必然的にスイングがコンパクトになり、上半身や右手などに余計な力が入ることも(ほとんど)なくなりました。その結果“そこそこの場所”から2打目を打てる機会が格段に増え、スコアの安定につながっています。 また、当たりが多少悪くてもイメージしていた球筋でなくても、まったく気にしません。そのため、ラウンド中にスイングを修正しようとして迷子になったり、ヘコんだりすることもなくなり常に前向きな気持ちで次のショットに集中することができています。
周囲に惑わされず自分が今やるべきことを常に集中
グリーンを狙うショットの考え方も変えています。以前まではバンカーなどのハザードを避けることを念頭に置きつつも、とにかくグリーンオンすることや、少しでもピンに近づけることを考えていました。 一方、現在はパーオンにこだわらず「いかに次打が打ちやすいか」「たとえミスしたとしても、ダブルボギーを叩かない場所はどこか」という視点でターゲットを定めています。 そのため、状況によってはピンではなく、あえてピンの左や右を狙うケースも少なくありません。また、フルショットで届く番手ではなく、クオーターショットで届く番手を選んで大きなミスを未然に防いでいます。 そして、グリーンに乗るまではパーやバーディーを意識することはありません。パーやバーディは狙うものではなく、一打一打を積み重ねた結果としてついてくるものだと考えているのです。 たとえダブルボギー以上を叩いたホールがあっても、それはあくまでも18ぶんの1と捉え、次のホールへ向かうまでには切り替えて引きずることもありません。ショートパットを外してしまった場合も同様です。その反対に、バーディーを取ったとしても浮かれることはなく、次のホールのティーイングエリアではすでに忘れています。 そうやって自分が今やるべきことに集中するようになってからは、同伴プレーヤーなどを過剰に意識することも自然となくなっていました。 もちろん、トータルスコアでは勝ちたいと密かに思っていますが、ドライバーの飛距離やピンそばにつけたかどうかなど、途中経過に一喜一憂することはありません。自分の直前に打った人が“今日イチ”のドライバーを放とうが、バーディチャンスにつけようが、自分は自分と割り切って攻め方を変えることはないのです。 そのほかにも、ムリな攻め方を避けたり、狭いホールではコントロールしやすい短い番手を選んだりと、自分本位ではなく「コースに合わせる」ことを意識してリスクを遠ざけています。 これらはあくまでもアマチュアゴルファーの実体験から得た一例ですが、より多くのゴルファーの“気づき”につながることを願っています。 文/のぐち まさひろ ゴルフとサウナと愛犬をこよなく愛するライター&ディレクター。20年ほど従事したクルマ系メディアの編集者からフリーランスになり、これから何をしていこうか色々と妄想中。ホームコースは「南総カントリークラブ」で、オフィシャルハンデは「8.1」。
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