アレルギーは幼年期で決まる!?「きれい」と「無菌」は別物。産婦人科医が語る“衛生ケア”と“予防接種”のすすめ
妊婦健診ではなかなか聞きたくても聞けない話から、お医者さん側の本音まで。現役産婦人科医・遠藤 周一郎先生がわかりやすく解説します! 妊娠~出産~産後の不安&疑問をどこよりも丁寧に解説した妊娠・出産ガイド『はじめてでもよくわかる 知っておきたい妊娠と出産安心BOOK』。 【今すぐやめて!】「子どもを虫歯にする」4つの“悪習慣” 無痛(和痛)分娩の話や高齢出産について、卵子凍結の話などの最新情報や、ぜひ男性に読んでほしいパパ向けの内容も収録。今回はその中から「産後」の気になるトピックをご紹介します。
やりすぎ注意!赤ちゃんの衛生ケア
空気清浄機・除菌スプレー・ウォシュレットなど、日本人って本当にきれい好きですよね。でもちょっとやりすぎな気もしています。まあ私もウォシュレットがないと、ダメなタイプですが......。ご多聞にもれず、出産育児本や通販サイトを見ても、やはり赤ちゃんのための除菌グッズがずらりと紹介されています。でも、皆さんに知っておいてもらいたいのは、きれいと無菌は全くの別物だ! ということです。 私たちのまわりには数限りない菌やウイルスがいて、納豆などの発酵食品も菌の一種です。つまり、私たちは菌とともに生きているわけです。だから、あまりに潔癖になりすぎると、逆に赤ちゃんによくないケースもあります。 例えば小さい頃にあまりに菌と触れあわない生活をすると、アレルギーを発症しやすいともいわれています。 また、お母さん方から多い質問がペットのこと。実際に我が家でも犬を飼っていて、妻から「近づけないほうがいいの?」と聞かれましたが、犬や猫と一緒に暮らしていた赤ちゃんのほうが、アトピー性皮膚炎になる確率が低かったという報告もあるので、私はあまり神経質になる必要もないと思います。
遠藤先生から伝えたいこと
・人は菌と共存するものなので、神経質になりすぎる必要はなし! ・ぺットも常識の範囲で触れあわせれば、アレルギー発症対策になる場合も 赤ちゃんのケアは毎日の沐浴で汗をやさしく流すだけで十分! 洗浄力の強すぎる石けんを使ったり、沐浴後タオルでゴシゴシするのはおすすめできません。