「うちの子だって運動会を楽しむ権利がある!」奇声を上げる息子を参加させたい親と保育園の熾烈なバトル!発達グレーの特性を認められない親に伝えたいこと
発達障害という言葉が一般的に知られるようになったのは2000年代に入ってから。社会的な認知が広まったことで、学校や保育園でも当たり前に対応されるようになってきた。 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「2004年に発達障害支援法が施行されたことが大きなきっかけで、そこから一気に『発達障害』という言葉の認知度が進みました」。 今では推定患者数約48万人といわれるほどメジャーになりつつある発達障害。同様に、障害の認定がつかない、いわゆる発達グレーゾーンのお子さんも増えているという。ただ、言葉は定着してきたものの、障害そのものに対する理解は追いついていない印象もある。そのため現場は対応に追われていると聞く。 「【障害】という言葉が独り歩きしていますね。個性とどう違うのか説明が難しい面もありますし、何よりなかなか認められない親も多い。そういったご家庭に対しての支援が学校や保育園や幼稚園を悩ませているようです」。 今回は保育園勤務の女性に話を聞いた。 ―----------------------------------------------------------------------------
保育園勤務の中村桂花さん(仮名・36歳)はいわゆる発達グレーゾーンの子どもと受け入れられない家族に振り回され、大変な想いをしていると話す。 「もともと多動というか、落ち着いて座っていることができず、いつも部屋の中を全力で走り回るそんなお子さんでした」。 現在6歳になるJくんは、1歳の時から保育園に通っている。 「3歳になっても言葉が出にくい、指示が通らない、座ってられない、話が聴けない…。巡回指導で来た心理士さんにも診ていただいて、発達グレーかもねと言われたときにはやっぱりって思いましたね」。 いくら保育園スタッフがそう認識したところで、実際に療育やサポートを受けるためには保護者が動く必要がある。桂花さんは園長や他のスタッフとも協力し、日々の保育園での様子を丁寧に伝え続け、面談のタイミングで切り出した。 「ご家庭でも何かお困りごとはありませんか?と聴いてみましたが、何のことですか?という反応でした。園では朝の会に参加できなかったり、ほかのお子さんをたたくことがある話もしましたがそれで?という態度で…」。 園長が伝えると逆ギレをしたという。
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