MotoGP日本人ライダーの戦い【第7戦イタリアGP】4年分の思いとともに表彰台へ。Moto3山中琉聖が3位を獲得
Moto2小椋藍、12周のレースで5位
前戦カタルーニャGPで1年半ぶりの優勝を飾った小椋藍(MTヘルメット – MSI)は、イタリアGPの決勝レースを5位で終えた。小椋にとって不運だったのは、レースの周回数が当初の19周から12周に変更されたことだ。Moto3クラスの決勝レースで、赤旗中断が発生したためである。 7周が減算されたことで、周囲のペースが落ちるレース後半から終盤に、ペースを維持して追い上げる小椋らしいレースが展開しづらい状況だったのだ。 ただ、得意ではないムジェロ・サーキットで、最終ラップまで三つどもえのポジション争いを展開しての5位に、悪くはない感触をつかんでいるようだ。レース後の表情も、悔しさばかりに染まっている様子ではなかった。 「ダンロップのときに比べると、(今季、タイヤがピレリになって)苦手なサーキットはちょっとずつ克服できていると思います。今日も、たぶんフルレースディスタンスならもう少し面白いレースになったはず。カタルーニャとムジェロ、ル・マンも含めてですけど、それほど得意意識のないコースで、まあまあ速く走れたのはいい兆候かなと思います」 今回の結果や語る内容を踏まえると、得意とは言えないサーキットは許容範囲の結果──そればかりか、カタルーニャGPでは優勝を挙げている──で終えたということだろう。チャンピオンシップを戦う上で、そうしたコンスタントなリザルトは何よりも重要なものだ。 また今季のMoto2ルーキーである佐々木歩夢(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)は、決勝レースで転倒リタイアとなった。初日午前中に転倒を喫し、流れをつかめないままイタリアGPが終わった。 「スタート後からチャタリングが激しくて、レース中盤からは完走だけを目指して頑張っていたんです。ペースを落として走っていたけれど、残り2周で転倒してしまいました。完走できず悔しいですが、もう一度準備して、アッセンから上がり調子で頑張っていけたらいいなと思います」