「東大院卒から“言論テロ”行為に…」 NHKラジオで反日発言の中国人、知られざる正体とは
「官公庁のPR動画にも携わっていた
NHKは問題発言を行った中国人男性との契約を解除。損害賠償を請求し刑事告訴を検討すると表明しているが、いったいどこの何者なのか、詳細については明らかにしていない。 「テレビとかラジオ向きのしっかりとした良い声で話す男でしたよ」 と明かすのは、件の中国人を知る放送関係者だ。 「NHKの関連団体『NHKグローバルメディアサービス』と業務委託契約を結ぶ49歳の中国人で、NHKのニュース原稿を中国語に翻訳し、ラジオで読み上げる業務を担当。正規のNHK職員ではないため、翻訳やナレーションの仕事を斡旋(あっせん)する会社にも登録していました」 ここでは仮にK氏とするが、仕事では本名とは異なる活動名を名乗ることが多かったという彼は、1975年に中国・山西省で生まれ、東京大学大学院総合文化研究科修士課程を修了したと吹聴していたそうだ。 「K氏は東大の院に通っていた頃から、ナレーションの仕事をやっていました。当時は日本企業がどんどん中国に進出していた時期で、中国向けの企業紹介とか商品のPR動画を制作する際、彼はナレーターとして重宝されていた。本人いわく、トヨタやソニー、パナソニック、資生堂、ユニクロをはじめとする大手企業のほか、内閣府や経産省、警察庁など官公庁のPR動画にも携わっていたとか」(同)
「中国政府に拍手喝采」
実際にK氏と仕事をしたことがあるという業界関係者は、こう振り返る。 「仕事ぶりは真面目でもめたこともありません。温厚な人柄で感情的になることはなく、話しぶりから頭が良いことが伝わるタイプでしたから、今回の一件を聞いて驚いています。メディア関係の勉強をしていたと話していましたから、報道への興味関心も強かった」 今年1月、羽田空港で海保機とJAL機が衝突した事故の際も、現場からリポートする姿を目にしたとして、先の放送関係者が話を継ぐ。 「肩書はNHKスタッフではなく、香港が拠点の衛星放送局フェニックステレビの特派記者となっていました。同局は実質的に中国政府が出資する国営メディアみたいなものですから、NHKの国際放送と兼業するのは避けるべきでしょう」 今回、K氏はNHKラジオで問題となった「尖閣発言」の後に続ける形で、 「NHKの歴史修正主義宣伝とプロフェッショナルではない業務に抗議します」 と中国語でまくし立ててもいる。晴れて母国のメディアで記者となり、“安住の地”を得たことから本性をあらわにしたのだろうか。 「K氏は反日教育を受けた世代で、政治的な話になると熱くなる面がありました。日本滞在歴が長い中国人だと、尖閣問題など日中がもめるニュースも冷静に見られるものですが、彼は中国政府に拍手喝采を送るタイプでしたよ」(先の放送関係者)