むくみの陰に潜む病気とは? 塩分だけじゃない原因と効果的な対策を医師が解説
むくみは医療用語で「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれ、何かの病気の症状であるケースもあります。むくみの原因は塩分の摂りすぎなどとも言われています。今回は、すみれが丘そよかぜクリニックの安達晴己先生に、解消法や食生活について話を聞きました。 【イラスト解説】危険サイン! 「心不全」5つの症状 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
体のむくみはなぜ起こる? 足や顔などがむくんで腫れる原因・メカニズムとは?
編集部: むくみとは何ですか? 安達先生: むくみというのは、何らかの原因によって血管やリンパ管から水分が周囲の組織に染み出し、皮膚や皮下組織に余分な水分が溜まった状態です。 医療用語では「浮腫」と呼ばれます。病気ではなくても浮腫となることもありますが、病気の症状として浮腫が現れる場合もあります。 編集部: 病気ではないむくみの原因は何ですか? 安達先生: 病気が原因ではない生理的なむくみは、純粋に「水分の摂りすぎで翌日むくんでしまった」というケースもありますが、ほかにも運動不足や立ちっぱなし、座りっぱなしなどの生活習慣、女性だと月経周期に伴って起こるなどの原因が考えられます。 また、「塩分の摂りすぎ」もむくみの原因になります。 編集部:塩分も原因になるのですか? 安達先生: はい。私たちの体には、体内の塩分濃度を一定に保とうとする働きがあります。塩分を過剰に摂取すると、体内の塩分濃度を薄めようとして体が水分を溜め込んでしまうため、むくみにつながるのです。 編集部: もう少し詳しく教えてください。 安達先生: 体内の血液の塩分濃度が高いと、浸透圧などの関係で、排泄されるべき水分が排泄されずに血管内に多く貯留され、毛細血管が拡張し、血管外の組織に多く漏れ出します。これがむくみとなります。 ほかにも運動不足や同じ姿勢を長くとることで、静脈から心臓へ戻る血液の流れが悪くなり、末梢の毛細血管から同じように血管外に漏れ出すケースもあります。