義両親が専業で農業を続けています。年収はどのくらいなのでしょうか?
農業をしている人の年収がどのくらいなのか、興味がある人もいるのではないでしょうか。特に配偶者の両親が農業の場合は、どのくらいの収入があるか気になるでしょう。農業で得られる収益は、経営スタイルや育てる農作物の種類など、いくつもの要因によって大きな幅があります。また、農業は天候によって売り上げが左右される点にも注意が必要です。 本記事では、農業経営の収支や、高収入を得るコツなどについて紹介します。
農業経営の収支を知ろう
農業でどのくらい収益を得られるかについては、経営スタイルや育てる農作物など、さまざまな要因によって異なる点に留意しなくてはいけません。 参考までに、農林水産省大臣官房統計部が令和5年12月に公表した「令和4年農業経営体の経営収支」を参考にすると、個人経営体および法人経営体を併せた全農業経営体における、令和4年の全営農類型平均の農業粗収益は、1165万6000円となっています。 一方、農業を行ううえでかかった農業経営費は、1067万4000円であることから、結果的に農業所得は、98万2000円ということになります。 同調査結果によると、育てる作物別の農業経営収支は、畑作経営の場合、農業粗収益が1397万8000円、農業経営費が1175万円であることから、所得は222万8000円となります。 露地野菜作経営は、農業粗収益が1165万2000円、農業経営費が946万9000円であることから、所得は218万3000円です。施設野菜作経営の場合は、農業粗収益が1796万5000円、農業経営費が1465万2000円であることから、所得は331万3000円という結果が出ています。 上記の結果をもとにすると、同じ野菜作りにおいても、育てる場所が露地か施設かによって得られる所得に差があるといえるでしょう。農作物を育てる以外に、農産加工品を販売したり、レストランを経営したりしているなどの場合は、上記以外に農業生産関連事業所得が入ります。 なお、農業粗収益が高くても、農作物の生産のために必要な労働費や農機具費、肥料代など、さまざまなコストがかかる点に注意が必要です。農業はその年の天候などによっても収穫量や出来が変わるため、収入は不安定になりやすいでしょう。