ボクシング 健文トーレスが判定勝ち「負けたら引退。勝って生き残った」
「ボクシング・10回戦」(24日、大和アリーナ) WBO世界バンタム級11位の健文トーレスが、東洋太平洋スーパーフライ級王者のKJ・カタラジャに2-1の判定勝ち。8年ぶりの日本のリングで貴重な勝利を手にした。 試合は序盤から積極的に仕掛けるトーレスとカウンターを狙うカタラジャの緊迫した攻防。3回には終了後の打撃でカタラジャが減点1、さらに5回には偶然のバッティングでカタラジャが右目上を大きくカットした。トーレスは最後までひるまずワンツーを中心に攻めてポイントを獲得。「ずっとKOにこだわっていたけど、自分は1回でも負けたら終わり。(36歳という)年齢的にも引退しかない。絶対に負けてはいけない」と執念で判定勝ちをものにした。 2度の過ちから10年以上も服役してしまい、長期のブランクをつくってしまったが、再びリングに戻って世界へのラストチャンスにかけている。「サポートしてくれる仲間に感謝している。勝って生き残った。世界のリングには立てる」と力を込めた。父は元WBC世界ライトフライ級王者のヘルマン・トーレス。大きな回り道をしたとはいえ、悲願の世界親子王者へ確かな一歩を踏み出した。