【ヤクルト】「長いトンネルを抜けた」奥川恭伸、現状維持2100万円「もっと先を目指して」
復活、そして完全復活、その先へ-。ヤクルトの19年ドラフト1位の奥川恭伸投手(23)が5日、25年シーズンへの青写真を描いた。都内の球団事務所で現状維持の2100万円(金額は推定)で契約を更改。5年目の今季は右肘痛など度重なる故障から復活し、自身980日ぶりの白星を挙げた。24年シーズンを7試合の登板で3勝2敗、防御率は2・76で終えた。「長いトンネルを抜けた。そんな1年」と表現し「たかが1勝なんですけど、僕にとってはすごく大きなものでしたし、今年投げると投げないとではだいぶ来季に向けてというところでは、違ってくるんじゃないかと思っている」と振り返った。 【一覧】ヤクルトの契約更改状況 ただ、これで終わりではない。まだ始まってもいない。「完全復活は先の感じなのか?」の問いに「全然先です。完全復活っていうよりも、やっぱりもっと先を目指して。もちろん段階とかあると思うんですけど、その1歩として今年は1つ、今までとは違うシーズン遅れたので、もう来年は本当に中心として頑張れるようにもうしっかり鍛えたいですね」と言葉に力を込めた。球団からは「ローテーションを中心として回ってもらわないといけない選手だから、来年は期待している」と期待され「まずは(V奪回)そこに立つこと、投げること、投げて勝つこと、投手力の再建はすごく課題に挙がっている部分なので、少しでも力になれるように頑張りたいなと思います」と言った。 今季の平均球速は140キロ中盤から後半。「平均球速がしっかり40後半から50ぐらい乗っかるようにやりたいなと思いますね」。最速は150キロに届かない回数も増えた。全身の筋トレも継続中で体重は9月の86キロから88キロに上げた。筋肉量も2キロアップを目標に掲げる。21年はキャリア最多の18試合に登板しただけに「登板数、登板イニングっていうところを消化するってのも、やっぱり先発ピッチャーとしてすごく大事なところなので、今までできなかったところだったので」とうなずいた。「今年は5回とか、中継ぎに負担かけてしまうことが多かったので、もう少し後ろのピッチャー楽にさせられるように。ローテの中心とはそういうことだと思うので、そこを目標に頑張ります」とキャリアハイの数字をたたき出し、見たことのない姿を見せる。