ヤマハYZR500に見る、2輪用フレームの進化──フェザーベッドからツインスパーに至るまでの道のり 【ライター中村友彦の旧車雑感 Vol.12】
近年のアルミ製ツインスパーフレーム
当記事ではヤマハを主軸にして話を進めてきたが、1980年代中盤以降のレーサー/レプリカの世界では、2スト車に加えて4スト車もアルミ製ツインスパーフレームが主流になり、現在もその状況に変化はない。ただし、2000年頃からはメインチューブの極太化に歯止めがかかった感があるし(剛性の追求が一段落して、しなやかさを意識した改革が行われるようになった)、2002年以降のMotoGPレーサーやその技術を転用したスーパースポーツは、巨大なフロントエンジンマウントプレートをフレームと一体成型しているため、見方によってはダウンチューブが復活しているかのようにと思えなくもない。 ──2023 YZR-M1:近年のMotoGPレーサー/スーパースポーツのツインスパーフレームは、ヘッドパイプ付近から左右下部に大きく手を伸ばすかのような形で、フロントエンジンマウントを一体成型している。 ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
●文:ヤングマシン編集部(中村友彦)