ヤクルト・村上宗隆「皆さんが笑顔で背中を押してくれるような」置き土産、誓った!日本ラストイヤーへ6億円更改
ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が2日、東京・北青山の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸6億円(推定)プラス出来高払いでサインした。3年契約の最終年となる来季終了後、ポスティングシステムで米大リーグに挑戦することを球団に認められており、「日本でやる最後のシーズンになる」と宣言。2022年以来3年ぶりのリーグ優勝へ、「皆さんが笑顔で背中を押してくれるような成績を残したい」と誓った。 ヤクルトの球団旗を背に、野球人としての熱意を真っすぐに伝えた。契約更改後の記者会見。3年契約の最終年となる来季に向けて現状維持の6億円でサインした村上は、きっぱりと言い切った。「日本でやる最後のシーズンになる」-。2025年シーズンのオフにポスティングシステムを利用して米大リーグに挑戦する可能性があり、強い覚悟を示した。 ただ、海に渡る前に、もう一度、成し遂げたい夢がある。来季の目標として色紙に達筆でしたためた5文字は「優勝 日本一」。いまはメジャーへの思いを胸にしまい、プロの一歩を踏み出した球団に、熱い声援を送ってくれたファンに、〝置き土産〟を準備する。 25歳未満でメジャーへ移籍する場合、規定により契約の額が抑えられる「25歳ルール」があり、球団に入る譲渡金も少なくなる。現在24歳の村上は、ルールが改正されて年齢制限が引き下げられれば今オフの移籍の可能性もあったとした上で「今は全くメジャーへの思いは考えていない。あと1年、ヤクルトでやると決めた以上、今はこの球団でプレーして優勝に導くことだけを考えている。皆さんが笑顔で背中を押してくれるような成績を残したい」と視線を上げた。 7年目の今季は全143試合に先発出場。打率・244、33本塁打、86打点で本塁打王と打点王の2冠を手にしたが、「胸を張れる数字じゃなかった。自分を見失うことがあった」と反省し、オフは「自分自身を見つめ直す時間にしたい」ときっぱり。打撃フォームの確立やパワーアップなどに取り組み、「自信を持ちながら打席に立てるように」と思い描いた。 チーム力の向上へ、球団との意見交換も率先して行った。〝戦力アップ〟へけが人の復帰について提案。今季は山田、中村、田口、奥川ら故障から復帰した選手が、再び戦線離脱することがあり「ヤクルトの選手はけがをして(1軍に)上がってくる人が少ない。改善したらもっとチーム力も上がるし、優勝できる」と説明。「たくさんいい選手がいる。そういう選手がなかなか強くなって復帰できないのはチームとして痛い」とチームを思いやった。
日本選手最多の本塁打を放つなど、最年少の22歳で三冠王に輝き、チームを連覇に導いた22年は「村神様」が新語・流行語大賞を受賞した。日本でのラストシーズン。村上は「僕が活躍すれば、優勝できる。個人的な数字は関係なく、僕自身も優勝したい、日本一になりたいと思っている。そのために僕が活躍するのが絶対条件」と語気を強めた。再び「村神様」を降臨させる。(武田千怜)