ホリデー商戦 が長期化:ブラックフライデーとサイバーマンデーの価値が失われつつある
ホリデーシーズン全体の増収を狙う
オンラインの小売ブランドには、特にインフレの影響がまだ残る今年、この戦略を採用する理由があった。 「我々がホリデーセールをブラックフライデーとサイバーマンデーのあとまで引き延ばした目的は単純だ。11月中旬から年末までのホリデーシーズン全体における前年比の売上増加を促進することだ」と、ウィンブランズグループ(Win Brands Group)のマーケティング担当バイスプレジデントのアリ・レーデル氏は述べる。 同グループには、ホームシック(Homesick)とグラビティ(Gravity)というブランドがあり、どちらも12月1日金曜日の時点でまだサイバーウィークの特売を行っていた。グラビティはサイト全体で、1つ買えばもう1つ無料のプロモーションを行っており、ホームシックはサイバーウィークのセールとして30%の割引を行っていた。これらのブランドは、ブラックフライデーとサイバーマンデーの期間に最大の売上数量を記録したと、レーデル氏は説明する。そのため、サイバーマンデーのセールを延長する決定は、ブランドへの認知をできるだけ広め、既存の顧客に対してシーズン全体を通して購入する理由を与えるための、戦略的な行動だった。 「しかし、目標はそれで終わりではない。ホリデーマーケティング戦略は、これまでうまくいってきたものを活かしたプロモーションと組み合わせている」と、レーデル氏は述べる。これにはBOGO(1つ買えばもう1つ無料)特売、送料無料、サイト全体での割引に加えて、カートへの追加を推奨しAOV(平均注文金額)を上げるアップセルの機会も含まれ、この一部は12月まで行われる。 「たとえば、ラブユアメロン(Love Your Melon)のビーニーウォッシュバッグ、クアロ(Qalo)のリングディッシュ、ホームシックの芯切りはさみ、マッチ、カーフレッシュナーをプロモートしてきた」と同氏は述べ、さらにホームシックとクアロについては箱の色やカスタムのラベルなど追加のパーソナライゼーションもプロモーションしている。