J復帰を否定した本田圭佑が移籍先を決める3つの流儀
3シーズン半在籍したセリエAの名門、ACミランからの退団を表明しているFW本田圭佑が1日、千葉県内で行われているヨーロッパ組を対象とした日本代表合宿に合流した。 二部練習の午後から参加した本田はランニング中心の完全別メニューで、31回目の誕生日となる13日に行われるイラク代表とのワールドカップ・アジア最終予選(テヘラン)へ向けて調整を開始。終了後の取材エリアでは、来シーズン以降の新天地選びについて“3つの流儀”を貫くと明言した。 1つ目は出場機会の確保を最優先事項とはしないことだ。2016‐17シーズンの本田は、開幕前の段階からヴィンチェンツォ・モンテッラ新監督が描く構想の外に置かれ、セリエAにおける出場は2度の先発を含む8試合、わずか220分のプレー時間に終わった。 出場機会の激減はゲームに必要な体力を奪い、試合勘をも削ぎ取っていく。ハリルジャパンでも右ウイングにおけるファーストチョイスの座を、今冬に移籍したヘント(ベルギー)で怒涛のゴールラッシュを演じた、進境著しい22歳のFW久保裕也に奪われた。 「別に危機感がないというわけではなくて、これがサッカーのスタンダード。僕がミランでも代表でもレギュラーポジションを取られている、というだけの話なので。何ら不思議なことではない」 3月の段階でこう語っていた本田は、所属チームでレギュラーとなり、相乗効果を導くかたちで日本代表でも輝きを取り戻す、という一般的な考え方を真っ向から否定した。 「試合に出ることを優先して移籍した、ということが過去にないので。自分が成長できて、面白いと感じられる刺激的なクラブで、常に挑戦心をもってプレーしてきた。そう思えるクラブがあるかどうかが大事なことだし、いまは納得のいくオファーが来ていない。その次に試合に出られるか、ということを考えるんでしょうけど、それ(試合出場)がファーストプライオリティーになることはない」