J復帰を否定した本田圭佑が移籍先を決める3つの流儀
プロの第一歩を記した名古屋グランパスからVVVフェンロ(オランダ)、CSKAモスクワ(ロシア)、そして子どものころからの夢だったミランで「10番」を託されるに至った軌跡は、すべてが「刺激」をキーワードとして導かれたものだ。 特にミランへ完全移籍した2014年1月はビッグクラブという「格」も重視したが、この考え方だけは現在進行形で変わってきているという。 「話すと長くなりますけど、ミランでの3年半を経たいま、格にはあまりこだわっていない。刺激というなかで、格は最優先事項ではないということ。未開の地というか、自分の知らないエリアに行くことが好きだし、 いろいろな考え方から来る好奇心が、どちらかといえば刺激に近いものとなりますよね」 2つ目はJリーグへの復帰はあり得ないと決めている点だ。ミランとの契約が満了する今月末が近づいてくるにつれて、補強に余念のないヴィッセル神戸やサガン鳥栖が獲得に名乗りをあげるのでは、と一部スポーツ紙で報じられた。 もっとも、本田が明言した「刺激」や「未開の地」というキーワードには、Jリーグは結びつかない。本田自身も「悪くとらえないでくださいね」と前置きしながら、ユニークな持論を展開する。 「正直、日本という選択肢は考えたことがないし、これからもないですね。僕がいなくても頑張っている日本人選手が大勢いるし、日本はちょっと窮屈というか。外国の2メートル近い大男と喧嘩したい日本人が何人かはいなければいけない、というところで職種に関わらず我々の役割分担はあるのかなと。 10年近く海外にいると、サッカー以外でも何度も『許せない』と思うシーンがある。そのたびに『日本人をなめるなよ』と伝えてきたし、そういう戦いが人生で一番価値があるとも思ってきた。僕は常識が大嫌いなんですよ。普通は、と言われると『普通って何や』とそれこそ一日中考えてしまうので」