仙台でTPP説明会 高鳥副大臣「正確に、丁寧に、何度でも説明したい」
説明後、囲み取材に応じた高鳥修一内閣府副大臣
政府は、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉の大筋合意を受け、全国各地で説明会を始めた。11月6日には宮城県仙台市で、内閣官房TPP対策本部主催の説明会が開かれた。高鳥修一内閣府副大臣は説明会で、「TPP交渉は非公開であったことから、さまざまな誤解や憶測がある。正しい情報を丁寧に、何度でも納得のいくまで説明したい」と繰り返し述べた。
説明会はすでに4日に大阪市で開催されており、今月17日には福岡市でも開催される。宮城県仙台市の「夢メッセみやぎ」で開かれた説明会には高鳥副大臣のほか、内閣官房TPP政府対策本部、農林水産省、経済産業省の職員が出席し、東北各地から農業・漁業関係者や消費者団体関係者など約250人が集まった。
高鳥副大臣「日本にもメリットが大きい」
高鳥副大臣は、説明会冒頭にあいさつ。新潟県の選挙区選出で、10月9日に第3次安倍内閣でTPP担当副大臣に任命されるまでTPPに断固反対の立場を取り「後ろに旗を立てJA青年部と座り込みをしていた」とのエピソードを明かした。「担当者から説明を受けた結果、100点満点とはいえないが、日本にとってメリットも大きいのではないかと考えるようになった。以前は大きな不安があったが、コメの関税が維持され市場には影響が少ないようになったし、遺伝子組み換え・検疫に関する食の安全、国民皆保険については我が国の制度が変更されることがないということが確認された」と強調した。 TPPについて農林水産業から不安の声が上がっていることについては、「『日本産の良さ』でブランド化された農業の取り組みや輸出拡大も支援していきたい。私の地元も中山間地が多いので、不安の声が大きい。中山間地域の農業対策や圃場整備の支援をやっていく必要があると考えている。今回さまざまな不安の声に耳を傾け、11月下旬に取りまとめる政府のTPP政策大綱に取り入れて活かしていきたいと考えている」と話した。
情報不足に不安の声が多数
政府職員による説明の後に行われた質疑応答では、情報が少ないことに対する不安の声が多く上がった。