日産 ジューク 16GT FOURは、次の時代を見据えた先進的なモデルだった【10年ひと昔の新車】
新開発エンジンと新しい「ALL MODE 4×4-i」システムを採用
2010年11月、日産のクロスオーバーモデル「ジューク」に、新グレード「16GT」「16GT FOUR」が追加されて登場した。パワフルなだけでなく、4WD仕様が選べるのがポイントで、4WDシステムにはエクストレイルのシステムを進化させた「トルクベクトル ALL MODE 4×4-i」が採用されていた。Motor Magazine誌では、早くからこのモデルに注目、今回は登場後、間のなく行われた国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2011年2月号より) 【写真はこちら】安心感あるコーナリングはGT FOURの名が似合うもの。(全5枚)
2010年11月2日に追加モデルとして発表されたのが、1.6L直噴DOHCターボ「MR16DDT」型エンジンを搭載する16GT(FFモデル)、そして16GT-FOUR(4WDモデル)である。 ジュークが初の搭載車種となるこの新開発エンジンは、ガソリン直噴システムと小径の高効率ターボを組み合わせ、吸排気カムシャフトの両方に可変バルブタイミング機構を装備。フリクションの低減を徹底的に追求するなどして、最高出力140kW(190ps)/5600rpm、最大トルク240Nm(24.5kgm)/2000-5200rpmという意欲的なスペックを実現した。トランスミッションはマニュアルモードを備えたエクストロニックCVT-M6が組み合わされる。 その4WDシステムも新しい趣向が凝らされたもので、コーナリングの楽しさをより強くアピールする新しい「ALL MODE 4×4-i(トルクベクトル付)」システムが搭載される。 これは、エクストレイルに採用されている舵角センサーやヨーレートセンサーからのデータを用いて、クルマのスポーティな動きを実現するよう前後の駆動力配分をコントロールする「ALL MODE4×4i」をさらに発展させたもの。リアのファイナルドライブユニットに2組の電子制御カップリングを組み込み、左右リアホイールへの駆動力配分量をアクティブに調整する機構が組み込まれたのだ。 モード切り換えスイッチも備え、スポーティな走り味が楽しめる「4WD-V」、滑りやすい路面での安定性を重視した「4WD」、そしてFFで走る「2WD」という3種類から選べる。 リアサスペンションは、FFモデルのトーションビーム式からマルチリンク式に変更された。
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