活動休止のFANTASTIC◇CIRCUS「またねって言えないのがすごく寂しい」 ラストツアーを完走
そして、この日の公演をもって一区切りを付けることを決断。来年以降の予定は白紙だが、19年前の解散と違うのは、未来を信じての別れだ。石月はアンコールで仲間の療養について改めて説明し、「またねって言えないのがすごく寂しいです」と吐露。「僕とkazuyaの気持ちとしては、みんなに死ぬまで続けてますって約束したから、不本意ではあるんですが、人が人の人生を左右して、人の人生が絡んでいることなので・・・」と言葉を選びながら思いを伝えた。
続けて、「でも、大丈夫だよ、きっと。僕らを信じて。ね、kazuya」。kazuyaはサムズアップのポーズで応えた。石月は「もし来年以降、病と闘っているSHUN.の答えが聞けたら・・・。また戻ってきてくれることをもちろん望んでいますが、それはわかりません。正直。なので、みんな頑張って生きて、そして、また会いに来て。約束はしたからね。どんな形になろうが、FANTASTIC◇CIRCUS、FANATIC◇CRISISの魂は、死ぬまでやりきります」と宣言。観客から拍手が送られた。
石月はその後、気持ちを切り替えるように「しんみりバンドじゃない。わーわー騒ごうぜ!」と呼びかけ、20年前の名曲「追憶をこえるスピードで」へ。「忘れないで 同じ空を いつも見ているから・・・」。まるで仲間やファンへ向けたメッセージのような曲を歌い上げた。
そして、ライブ最終盤の恒例「Love Me」。ファンとの掛け合いを楽しんだ後、頭上から銀テープが飛び出してフィナーレへ。
その後、ダブルアンコールに応え、ラストソングは、インディーズ時代の人気曲「黒い太陽」。kazuyaが演奏する冒頭の象徴的なギターソロに歓声が上がる。照明が激しく点滅する中、ファンはステージに手を伸ばし、思い思いに体を揺らした。石月はラストスパートをかけて歌い切り、不透明な今後に期待を込めるように「また絶対に会おうな」と呼びかけた。石月とkazuyaは、ステージ上でハイタッチ。そして、肩を組み、マイクを通さない大声で「お疲れ~!」と恒例のあいさつ。2時間以上のステージを駆け抜けた。