【コルベット物語】90年代初頭のコルベット C4 ZR-1は誰も認めないシボレーのスーパースポーツカーだった?
「LT1」がセントラルカムシャフトと2バルブ技術に戻ったため、シボレーが「コルベット」に最新のV8を搭載するのは2022年になってからとなった。その後、自然吸気の5.5リッターV型8気筒エンジンを搭載し、フラットモータースポーツクランクシャフトを助手席後方に設置した「C8 Z06」が登場する。「C4 ZR-1」はユーロ仕様の645馬力には及ばないものの、初期の379馬力は今日でも公式な音を立てている。1992年、ロータスのV8は、オクラホマ州スティルウォーターのマーキュリーマリーン社で生産され、最終的に405馬力まで引き上げられた。「ZR-1」がミックスタイヤを装着して入庫したのはそのためだ。フロントに275、リヤに315という、当時としては破格のタイヤである。ちなみに、これが旧世界の多くの「ZR-1」オーナーが絶望する理由のひとつだ。ヨーロッパではタイヤセットだけで2,500ユーロ(約40万円)はする。しかし、現在はそうではない。315のリヤタイヤは10数本あるが、17インチはない。とはいえ、私たちのテスト車はほぼ新品のタイヤを履いている。
「C4」はサスペンションの面でも先駆的だった。アダプティブビルシュタインサスペンションは、センターコンソールのロータリースイッチでツアー、スポーツ、パフォーマンスの切り替えが可能で、主に当時の卓越した横方向のダイナミクスに貢献していた。ブレーキは90年代としては最先端だったが、他と比べると少し物足りなかった。 シャシー面では、「ZR-1」はここ南部ミドルフランケンの織り成すカーブを軽々と駆け抜け、35年前のデザインと見間違えることはないだろう。大きなロングレシオのステアリングホイールにもかかわらず、ステアリングはすっきりとした意思疎通を示し、着座位置は多くの最新クーペよりもスポーティだ。ドライビングキャラクターという点では、1990年当時とまったく同じである。縦方向にも横方向にもダイナミックなスペクタクルであり、当時のスーパーカーのほとんどを、その半額で簡単に手中に収めたのである。
結論
シボレーが1990年代初頭にこの4バルブジュエリーを製造したことと、現代的なパフォーマンスV8を再び開発するのに今日までかかったこと。35年前の設計でありながら、「C4 ZR-1」は卓越したドライビングダイナミクスを提供する。
Alexander Bernt