【公道試乗会】 ホンダ新型フリードで街中に繰り出す 人気モデルの上手な進化を実感
エンジン車のCVTもかなり洗練されたようだ
続いて、エアーEX(FF/3列6人乗り)。エンジン車のトランスミッションは従来型と同じCVT。かなり洗練されたようだが、発進時や加速時にエンジン回転数が上がって少しノイジーになるのは否めない。 それでもラバーバンド現象(エンジン回転数が上がってから車速が上がり出す)は抑えられているし、ノイズも不快なレベルではない。 e:HEVに比べればパワー不足を感じるが、街中で使うことが多いなら必要十分なレベルにはある。ECONモードを使うと少し鈍さを感じるが、エンジン回転数は抑えられるので街中を静かに走りたければECONモードを活用するといい。なお、e:HEVではECONモードによるパワー差はあまり感じられなかった。 高速道路をクルージングすると、Dレンジ80km/hは1500rpmといったところ。ACCの作動もe:HEVと大きくは変わらないが、加速時は少しエンジン回転数が高めになる。また、車線維持支援システムは先に乗ったクロスターほどではなかったが、少し過敏な動きを示した。 いずれのモデルも視界が良く運転しやすく、インターフェースの視認性や操作性もいい。最小回転半径は5.2mだからメチャクチャ小回りが効くというわけではないが、適度なサイズのおかげもあって街中の狭い道でも走りやすい。 3列目シートもヘッド&ショルダースペースは十分で、身長170cmくらいまでの人なら、少しヒザの位置は上がるが体育座りにはならず、長時間でなければ問題なく乗れる。シートの跳ね上げは女性でも簡単にできるだろう。グレードによるがリアシート用エアコンが用意されているのは、昨今の猛暑日が続く日本ではありがたい装備だ。 人気モデルのフルモデルチェンジは難しいところだが、このフリードはうまく進化させている。エンジン車とe:HEVの価格差は約35万円あるから、予算と使い方で自分好みのフリードを選びたい。 個人的には、永く付き合いたいならランニングコストや走りの印象を考慮して、パワートレインはe:HEVをチョイスしたい。