B2富山は新年2連敗で4位に後退 ゴメスHC「優勝するためにもっと求めます」
◇りそなB2リーグ第16節 福井96―82富山(5日、富山市総合体育館) 富山グラウジーズは82―96で福井ブローウィンズに敗れた。注目の北陸ダービーで4382人の観客が訪れたが、ホームで2連敗を喫して東地区2位から4位に後退した。第3クオーター(Q)には最大7点をリードしたが、第4Q終盤に大ブレーキ。ミスから速攻を許したほか、守備を崩されてフリーでシュートを打たれる場面が続いた。 2日連続ほぼ同じパターンで敗戦。3点シュート4本を含む14得点、2スティールと奮闘したSG野崎由之(24)は「昨日、今日と戦えた部分はあったが、第4Q残り5分で差を付けられてしまう。攻撃のリズムが良くなく、守備では相手のキーマンへのマークがポッと空いてしまう。五分五分のボールを取り切れなかったりと、小さいところが積み重なって崩れてしまったのかなと思う」と振り返った。 今季60試合中、30試合を消化して20勝10敗。上位チームには4勝8敗と苦戦が続くが、ダビー・ゴメスHCは「予想より選手は頑張ってくれており、順位的にも満足している。ほとんどの選手に優勝した経験がないので、今はどうやったら勝てるのか教えている。大事なところでミスが出れば、どんな影響を与えるのか理解して欲しい」と話す。 第4Qではディフェンスでカバーの約束事を守れず、厳しい守備に対して攻撃が人任せになった場面もあった。千葉Jで天皇杯やB1リーグ優勝の経験があるPG藤永佳昭(32)は「シュートの成功、失敗がディフェンスに影響することが多い。タイム明けに(ホワイトボードに)書いたプレーを間違えることもあった。1回のミスが命取りになると、選手1人1人が意識していかないといけない。こういうミスをしているとプレーオフでも勝ち抜けない」と危機感を募らせる。 今後の課題として、ゴメスHCは〈1〉日本人選手の得点を増やすこと〈2〉インサイドに偏っている攻撃に対し、3点シュートを増やすこと〈3〉エナジーを出すこと〈4〉練習通りにプレーすることを挙げたほか「もっと他国のバスケを見て欲しい。特にユーロリーグを参考にして欲しい」と提言。SG野崎は「NBAは個人の能力、1対1で勝負するのが見ていて面白いリーグ。ユーロリーグは頭を使って裏をかいている。それを真似をしないといけない」と話す。 上位チームとの差はあるが、目標はあくまでもB1昇格だ。「プレーオフは絶対に出場できると思うが、優勝するには何が必要か、選手たちにはハッキリ言っている。優勝するために、自分はこのチームに来ている。優勝するためには、もっと求めます」と指揮官。優勝へのマインドも養いながらチームとして大きな成長を促す。(中田 康博)
報知新聞社