【海外トピックス】様変わりしたジュネーブ国際モーターショー。名門の復活は果たしてあるのか
出展は激減。ルノーと中国のBYDやMGモーターなどに止まる
2024年2月26日から、2019年以来5年ぶりのジュネーブ国際モーターショー(GIMS)が始まりました。2020年3月にコロナ感染急拡大のため開幕数日前にキャンセルとなって以来実施のタイミングを失い、昨年カタールでスピンオフイベントが開催されたことを除けば、実に丸5年も空いたことになります。伝統のモーターショーはさぞかし盛況かと思いきや、幕が開いてみれば出展社は激減し、コロナ禍を挟んで自動車ショーをめぐる環境が180度変わったことを印象付ける結果となりました。 【写真】その他の注目すべき出展車を見る ジュネーブショーは、空港から直結した展示場PALEXPOで開催され、全部で7ホールの会場を効率よく歩いて回れるショーでした。ジュネーブはフランスに国境を接し、イタリアからも近いため、フランスとイタリアの自動車メーカーが例年存在感を示していましたが、ドイツ、日本、韓国など世界の主要な自動車メーカーが勢揃いし、またイタリアのカロッツエリアや中小のスーパーカービルダーなども出展する国際色豊なモーターショーで、最新のデザイントレンドやカスタムカーの動向を鑑賞でき、「ジュネーブサロン」としても親しまれてきました。 それが今回は、自動車メーカーの出展はルノーグループとBYDなどの中国勢、日本からはいすゞのみで、使用されたのは2番と4番の2ホールという寂しい状況となりました。ジュネーブショーでは各自動車メーカーの出展位置は大体決まっていて、そのスペースの特徴を活かして各社がブースの意匠を凝らしていましたが、今回はホール4からホール2に登るエスカレーターを背にした広いスペースで個性的な展示をしていたルノーと、その隣の日産の定位置だった場所に同グループのダチアが陣取るという配置になっています。 ルノーはルカ・デメオCEOが欧州自動車工業会(ACEA)の会長を務めることもあり、伝統的な自動車メーカーでは唯一の出展となりましたが。同CEOがモーターショー好き(欧州ルノー関係者の話)というのもあえて出展を決めた理由かもしれません。