飲み会に、三流は「行かない」、二流は「場所はどこでもいい」と言う。では一流は?東大生でも出世できないNG飲み会の特徴
ピザ屋で会食の驚きの効果
次に高級レストランでの夕食会だ。ここでは、クライアントからの信頼獲得、相手方経営者の意見や政治的視点の収集、次回会議の方向性確認を目的に開催されるのだという。相手の話、率直な自社の経営課題や何気ない会話から組織内の政治的な力関係を把握し、プロジェクトの優先順位を変更することができたという。つまり、高級レストランでは、権威的でありながら個人的な交渉が行われる場として機能したということだ。 最後が、ピザ屋だ。日本でいうところのカジュアルなイタリアンレストラン、居酒屋といったところだろう。ピザ店では、階層や役割を超えた自由な意見交換が促進された。非公式な場での交流により、緊張が和らぎ、互いに情報を開示する雰囲気が生まれ、従業員からの支持を獲得できたという。 こうした調査結果を見れば、飲み会も場所によって、得られるものが全く違うことを十分に理解しなくてはいけない。高級レストランでの飲み会は、権威性が生まれること、カジュアルな飲み会は親しみやすさが生まれるということを十分意識した方が良い。 また自分が経営者なら、自宅に部下を招いての飲み会は、自分の意見を押し付けるのに、最高の場ということになる。 こうして考えると、ビジネスリーダーの3流は飲み会にいかず、2流は場所選びにまで頭が回らない。一流は上のすべてを知って行動できる人のことということになる。
小倉健一