フジロックで大反響、Frikoが相思相愛の日本で語る「マイベスト」人生を変えた音楽と新作の展望
パフォーマーとしてもっとも影響を受けたライブ
―じゃあ、パフォーマーとしてもっとも影響を受けたライブは? ニコ:たしか中学か高校の頃だったかな、デヴィッド・ボウイの最後のジギー・スターダストとしてのパフォーマンス(を収めたライブドキュメンタリー作品『Ziggy Stardust: The Motion Picture』)を観たんだけど、その後の音楽との関わり方を変えた決定的な体験だった。音楽の力は誰かを変えてしまうことさえできるんだ、って実感したね。 ベイリー:私はフリコの前にニコがやってたバンドを観た時かな。ステージでスプリッツ(足を前後に180度開脚すること)をやってて。ジャンプからのスプリッツ! あれはまたやってほしい、すごかったから。 ―そんなことやってたんですね(笑)。 ニコ:今でもできたらいいんだけどさ(笑)。18歳くらいの時だよ。 ベイリー:話を戻すと、私はフィノムかな。シマとメイシーのパフォーマンスにはいつも刺激を受けてる。オーディエンスに動じることなくお互いにコミュニケーションをとりながら、自信に満ち溢れたパフォーマンスをしているから。私は緊張した時、目を閉じて何も見ないようにしちゃうんだけど、それってもちろんライブにも影響するでしょ。何も見ようとしないままその場に存在し続けることはできないから。 ニコ:ああ。 ベイリー:だから二人を尊敬してる。そういえば数カ月前に日本にきてたよね? ウィルコと一緒に。 ニコ:彼女たちと話をしてなかった? ―ええ。RSJでも取材していますね。 ベイリー:いいよね、彼女たち。あとは、ミツキのライブを観た時かな。数年前のピッチフォーク(ミュージック・フェスティバル)でのライブ。彼女は彼女のキャラクターと一体化していて。私たちはステージで自由になれるんだ、って彼女はまさに体現していたと思う。彼女のパフォーマンスはすごく印象的だった。 ニコ:そういう意味ではボウイも同じだね。 ―うん、まさにそうですね。